近年、リフレッシュなどの効果から注目を集めている「CBD」。
そんなCBDですが、利用するに当たって「多量に摂取しても大丈夫なの?」と不安を感じている方は多いのではないでしょうか。
そこで、今回は薬剤師である私が、「CBDを過剰摂取するリスク」や「CBDの服用量の目安」について詳しく解説したいと思います。
本記事を読むことで、CBDの過剰摂取によるリスクを理解し、安心安全にCBDが利用できるようになるので、是非最後までご覧ください。
そもそもCBDとは?
CBDとは、カンナビジオール(Cannabidiol)の略称であり、大麻草から抽出される「カンナビノイド」という成分の1つです。
大麻から抽出される成分ですが、多くの方がイメージされるような精神作用がなく、日本でも合法で使用することができます。
実際に厚生労働省の発表でも、CBDは大麻取締法に規定されている「大麻」に該当しないことが明言されています。
また、CBDは安全性が高いことも分かっており、海外では医薬品や化粧品として利用されています。
近年日本でも、CBDはリフレッシュ作用などから若者を中心に人気を集めており、医療や美容など様々な業界から活用が期待されています。
CBDを過剰摂取するリスクとは?
そもそも「過剰摂取」とは、特定の成分や医薬品を必要以上に多く摂ることを指します。
医薬品などを過剰摂取すると健康被害に繋がることがあり、場合によっては重篤な中毒症状や命に関わる副反応が起こる可能性もあります。
ここでは、「CBD」を過剰摂取した場合、どのようなリスクがあるのかについて詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
CBDを過剰摂取しても危険性は低い
「CBD」は安全性が高い成分であり、過剰摂取しても危険性が低いと考えられています。
実際、過去の研究では、高用量のCBDを摂取した場合でも、人体に対して悪影響を及ぼさなかったことが報告されています。
さらに現時点では、CBD単体の過剰摂取による「重篤な副反応」や「死亡事例」は報告されていません。
2022年に発表された論文 ( システマティックレビュー ) によれば、CBDを摂取した被験者のうち、軽度から中等度の副反応として胃腸症状 (胃炎・腹痛・下痢等)、傾眠、食欲不振、肝機能異常が認められました。
ただ、副反応を示した被験者は全員、1剤以上の併用薬がありました。
また、この論文によれば重篤な副反応は高用量 (20 mg/kg/day ~ 50 mg/kg/day) のCBDを摂取しつつ、クロバザム( マイスタン )やバルプロ酸( デパケン・セレニカ )といった抗てんかん薬を併用している被験者にのみ、発作や肝機能異常を認めました。
市販の医薬品や処方薬でも過剰摂取による死亡事例が起こっていることを考えると、総じてCBDの危険性は非常に低いと言えるでしょう。
ただし、安全性の高さが示されているのは「CBD」成分のみのため、他のカンナビノイド成分の過剰摂取には注意が必要です。
CBDの過剰摂取による副反応
危険性が低いCBDですが、過剰摂取することによって副反応が起こることはあるのでしょうか?
実は私たちの身近な成分でも、過剰に摂取することで様々な副反応を引き起こす場合があることが分かっています。
例えば、サプリメントとして販売されている「ビタミン」も、過剰摂取することで頭痛や肝臓障害などの副反応を引き起こすことがあります。
CBDも過剰に摂取することで稀に、
- 眠気
- お腹が緩くなる
- 喉の渇き
- 肝機能障害
などの副反応を引き起こすことがあると言われています。
ただし、CBDは副反応が起こる可能性が低く、WHO(世界保険機関)にも症状が軽いことが認められているため、過剰に心配する必要はありません。
また、CBDオイルに含まれる「MCT(ココナッツ)オイル」も多量に摂取することで腹痛やお腹が緩くなることがあるため注意しましょう。
CBD製品を利用する中で副反応を感じた場合は、CBDの服用量を減らすなどして様子を見るようにしましょう。
CBDの過剰摂取による依存性や中毒性
カフェインやアルコールなどの依存性物質は、長期間多量に摂取することで、依存症状や慢性中毒が起こることが分かっています。
CBDも大麻由来の成分であることから、多量に摂取することで「依存性や中毒性があるのでは?」と考える人も多いと思います。
しかし、CBDは過去の研究から、依存性や中毒性が無いことが分かっており、WHO(世界保健機関)にも、そのことが認められています。
依存性や中毒性があるとされているのは「THC」と呼ばれる大麻由来の成分であり、CBDとは全くの別物になります。
そのため、CBDを長期間多量に摂取したとしても、依存症状や慢性中毒を引き起こすことが無いとされているため、心配する必要はありません。
CBDの服用量の上限
安全性の高いCBDですが、一体1日にどれぐらいの量を摂取しても大丈夫なのでしょうか?
2011年に行われた臨床試験では、CBDを1日に最大1,500mg摂取しても人体に対して目立った悪影響を及ぼさなかったことが報告されています。
CBD1,500mgという量は、一般的な5%のCBDオイル(10mg)の3本分にもなり、現実的ではないのであまり心配する必要はありません。
ただ、副反応が起こるCBDの量には個人差があるため、過剰に摂取するのは避けましょう。
医薬品との併用には注意が必要
日本臨床カンナビノイド学会によればCBDの服用量が1日で体重1kg当たり2mg以下(2mg / kg/ day以下)であれば医薬品との相互作用を気にする必要性は低いと言われています。
例えば、体重50kgの方であればCBD100㎎/日、体重80kgの方であれば160㎎/日までは問題ないと考えられます。
しかし、CBDを過剰に摂取した場合、肝臓の薬物代謝酵素の働きが阻害されることで、医薬品の正常な代謝が妨げられるとされています。
代謝が阻害されることで、医薬品の効果が必要以上に強くなったり、副反応が増幅する可能性があるため、併用する場合は注意が必要です。
CBDとの併用に注意が必要な医薬品は、主に以下のものがあります。
- 抗てんかん薬
- ステロイド
- 免疫抑制剤
- 抗うつ薬
- 抗精神病薬
また、一般的に血液をサラサラにするお薬のうち、抗凝固薬に分類されるお薬には特に注意が必要です。
例えば、エリキュース( アピキサバン )やイグザレルト( リバーロキサバン )は、CBDと併用することで出血時間の延長をきたす恐れがあるので注意しましょう。
普段から医薬品を服用している方は、CBDを摂取する前にかかりつけの医師や薬剤師に相談し、アドバイスを受けながら利用することをおすすめします。
CBDを過剰摂取すると逆効果?
CBDの効果を高めるために、「CBDを多量に摂取した経験がある」といった方は多いのではないでしょうか。
しかし、CBDには一定量以上のCBDを摂取すると、逆に効果が弱まるという特徴(釣鐘効果)があるため注意が必要となります。
2015年の研究では、一定の服用量までCBDの効果が高まったが、一定量以上を摂取すると、かえって効果が弱まることが報告されています。
ただ、釣鐘効果は、普通にCBDを利用している場合では起こる可能性が低いと考えられるため、過剰に心配する必要はありません。
実際、CBDを主成分とした医薬品も、最大推奨維持用量が体重1㎏あたり10㎎(50kgの人では500mg)と高用量になっていますが、有効的な治療手段として利用されています。
CBDの服用量の目安とは?
「CBDを利用したいけど、適切な服用量が分からない…」そんな悩みを抱える方は多いのでは無いでしょうか。
ここでは、一般的CBDの服用量の目安について解説したいと思います。
CBDを安全に利用したい方は、是非参考にしてみてください。
CBDの適切な服用量は人それぞれ
CBDの適切な服用量は、人によって大きく異なると考えられており、これはアルコールを想像してもらうと理解しやすいと思います。
アルコールは、肝臓で代謝できる量が人によって異なるため、気持ちよく酔える量も人それぞれとなっています。
CBDもアルコールと似ているところがあり、体の大きさよりも、生まれつきの体質によって適切な服用量は異なります。
実際、イスラエルの研究では、同様の効果を得るために必要なCBD量は、多い人と少ない人で最大20倍の差があったことが報告されています。
また、CBDは服用量によって得られる効果が異なると言われており、低用量で「マイルドな覚醒作用」、高用量で「リフレッシュ作用」があるとされています。
そのため、CBDを利用する場合は、自分の使用目的を明確にした上で利用することも重要になります。
一般的なCBDの服用量の目安
一般的なCBDの服用量の目安は、1日20〜200mgなどと言われていますが、現在服用量の目安は、明確には規定されていません。
ここでは、1つの服用量の目安として、126人の「CBDユーザー」を対象に行われた調査をご紹介したいと思います。
この調査では、アンケート回答者の8割が1日に25〜50mg、2割が100mgのCBDを摂取していたことが明らかになりました。
また、回答者の約8割が「リラックスや睡眠のサポート」を目的にCBDを利用していることもわかりました。
このアンケートからも分かるように、CBDの適切な服用量は人によって大きく異なります。
ただ、私個人の意見としては「リラックスや睡眠のサポート」を目的とした場合は、人によっても変わりますが、1日にCBD100〜200mg摂取することを推奨しております。
出典:CBDグミユーザー実態調査、効果や食べ方について(Dr.Bunny)
CBDの過剰摂取が原因?CBDが効かない時の対処法
CBDの適切な服用量は、人によって大きく異なることがお分かりいただけたと思います。
では、CBDの効果が十分に感じられない場合はどうすればいいのでしょうか?
ここでは、CBDが効かない時の対処法を3つご紹介するので、是非参考にしてみてください。
CBDの服用量を増やす
先程説明したように、CBDを多量に摂取したとしても「釣鐘効果」が起こる可能性はあまり高くありません。
そのため、CBDの効果を十分に感じられない場合は、そもそも十分な量のCBDを摂取できていないことが考えられます。
そんな場合は、CBDの服用量を普段より増やしてみることをおすすめします。
私が監修しているCBDカプセル「ちるねる」は、一粒あたり100mgのCBDを含んでいるため、高用量を摂取したい方にはおすすめとなっています。
また、CBDの効果を客観的に評価するためにも、服用量を増やす際に、服用量と体感をノートにメモしておくこともおすすめです。
ブロードスペクトラムを使用する
相当な量のCBDを摂取しない限り起こる可能性が低い「釣鐘効果」ですが、仮に起こった場合はブロードスペクトラムを利用することをおすすめします。
ブロードスペクトラムは、THC以外のカンナビノイド(CBN・CBGなど)を含んだCBD製品のことであり、「釣鐘効果」を解消する効果が期待されています。
実際に、イスラエルの研究では、CBDと一緒に他のカンナビノイドを摂取することで釣鐘効果を解決したことが報告されています。
ただ、ブロードスペクトラムは、弱い精神作用がある「CBN」などが含まれていることが多くなっています。
確実に安全なCBD製品を利用したい方は、純粋なCBDのみを含んでいる「アイソレート」製品がおすすめです。
自分に合う摂取方法を見つける
CBDの効果が十分に感じられない場合は、自分に合う摂取方法を利用することも重要となります。
CBDは摂取方法によって、以下のようにCBD吸収率が異なるとも言われています。
- 経口摂取(CBDエディブルやカプセル)吸収率:10%前後
- 舌下摂取(オイル)吸収率:20%前後
- 吸引摂取(ベイプ)吸収率:40%前後
CBDベイプは摂取方法の中で最もCBDの吸収率が高いので、煙を吸うことに抵抗が無い方におすすめです。
しかし、CBDベイプは経口摂取に比べて効果の持続時間が半分以下ほどしかないとされています。
また、CBDエディブル(グミなど)で効果が感じられない場合は、胃酸の影響によって十分にCBDを吸収できていない可能性があります。
CBDカプセルは、カプセルによって保護されているため、胃酸の影響を受けずにCBDが吸収されるためおすすめです。
CBDの過剰摂取が心配の方は医師や薬剤師に相談を
安全性の高いCBDですが、適切な服用量には個人差があるため、間違って過剰摂取することが心配な方も多いのではないでしょうか。
CBDの服用量が自分で判断できず、過剰摂取が心配な場合は、身近な医師や薬剤師に相談することをおすすめします。
また、先程説明したように、医薬品によっては減量を検討するべきものもあるので、医師や薬剤師に相談しつつ、CBDの調整を行いましょう。
私もTwitterでCBDに関する情報を発信しているので、CBDに関するお悩みがある方は是非気軽に相談してみてください。
おすすめのCBDカプセル「ちるねる」
今回は、「CBDを過剰摂取するとどうなるのか」「CBDが効かない時の対処法」などについて解説してきました。
CBDは、一般的な医薬品などと異なり、多量摂取による耐性や中毒性は無いとされており、安全性が高いということはお分かり頂けたと思います。
しかし、しっかりと効果を得るために高用量のCBDを摂取したいけど、どのCBD製品を選べば良いか分からないという方は多いのではないでしょうか。
ここからは、CBD薬剤師である私が、高用量にこだわったCBDカプセル「ちるねる」をご紹介させていただきます。
業界最大クラスのCBD100mg配合
CBDカプセル「ちるねる」は、業界では最大レベルのCBD100mg配合を実現しています。
他のCBDブランドのカプセルは、10mg・25mgの商品が多く、多いところでも50mgしか配合されていません。
「ちるねる」は、他のCBD製品で効果を感じられなかった方に、CBDの効果を体感してもらいたいという想いから、CBDを100mgという高用量を配合しています。
低用量のCBD商品では感じられないリフレッシュタイムをぜひ「ちるねる」で味わって見てください。
お財布に優しい価格設定
「ちるねる」は、継続してご使用して頂きたいという想いから、お財布に優しい価格設定となっています。
特に、CBD1mgあたりの価格は、他のCBDブランドと比較して、半分〜3分の1ほどとなっています。
そもそもCBDは、医薬品のように摂取してすぐに効果を得られるような成分ではありません。
そのため、ぜひ数日〜数週間継続して「ちるねる」を使用してみてください。
「数週間使うと体調の変化を感じた」と多くの方に言って頂いている「ちるねる」をぜひお試しください。
日本臨床カンナビノイド学会所属の薬剤師が監修
「ちるねる」は、お子さまにも使って頂けるように安心安全にこだわったCBDカプセルです。
薬剤師である私が、製造工場まで足を運んで工程を厳しく見ています。
そのため、安全性や品質には非常に自信があるCBDカプセルとなっています。
CBD以外の安全性が不透明な成分なども一切含まれていないため、安全なCBD製品を使いたいという方に特におすすめとなっています。
CBD薬剤師の質問コーナー
CBDをてんかんに利用する際の適切な服用量は?
CBDをてんかんに対して利用する場合は、「臨床CBDオイル研究会」が発表している服用量を目安にしましょう。
臨床CBDオイル研究会では、てんかんにCBDを利用する場合、1回0.5mg/kgを1日2回から摂取することを推奨しています。
これは、体重が50kgの方なら250mgのCBDを1日に2回摂取するということになります。
また、臨床CBDオイル研究会は、上記の量で十分な効果が得られない場合、 1日0.5mg/kgずつ増量することを勧めています。(上限は 1日10mg/kg)
ただ、人によっては高用量のCBD摂取した際に、軽い眠気などの副反応を感じる場合があるため注意が必要です。
CBD初心者は、どの摂取方法が一番おすすめ?
CBD初心者の方は、CBDエディブルやカプセルなどを用いた「経口摂取」がおすすめです。
経口摂取は、「舌下摂取」や「吸引摂取」と違い、摂取する際にベイプやスポイトなどの器具が必要ないため、初心者の方でも手軽に摂取することができます。
また、特にCBDカプセルは、CBD特有の苦味が苦手な方でも摂取しやすいためおすすめです。
参考文献
- Safety and side effects of cannabidiol, a Cannabis sativa constituent
- Adverse Effects of Oral Cannabidiol: An Updated Systematic Review of Randomized Controlled Trials (2020–2022)
- Overcoming the Bell‐ShapedDose‐Response of Cannabidiolby Using Cannabis Extract Enriched in Cannabidiol
- Real life Experience of Medical Cannabis Treatment in Autism: Analysis of Safety and Efficacy