近年、「CBD」は世界中から注目を集めており、日本でも「オイルタイプ」や「ベイプタイプ」など様々な種類の商品が販売されています。
そんな中、「CBT」という成分を聞いたり、見たりした経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は薬剤師である私が、「CBTがどういった成分なのか」ということや「CBTに期待される効果」を詳しく解説したいと思います。
記事の後半では、最近注目を集めている成分である「CBP」や「HHCPM」についても解説したいと思うので、是非最後までご覧ください。
また、現在X(旧Twitter)・Instagramにて、CBDを含む大麻成分に関する情報をエビデンスを基に発信しているので、気になった方は是非チェックしてみてください!
CBTとは?
CBTとは、「カンナビノトリオール(Cannabitriol)」の略称であり、CBDと同じ大麻草に含まれる「カンナビノイド成分」の1つです。
この成分は、1966年に北海道大学農芸化学科の小幡弥太郎・石川善則の両氏によって、日本在来の麻から発見されたことが知られています。
ここでは、そんなCBTの「安全性や違法性」・「人体に作用するメカニズム」などを解説したいと思うので、是非チェックしてみてください。
CBTの安全性や違法性
皆さんの中に、「CBTの安全性や違法性は大丈夫なの?」と疑問や不安をお持ちの方はいらっしゃいませんか?
まず、安全性の観点から説明すると、CBDと違い、CBTの安全性は現段階では明らかになっていません。
その理由としては、「CBT」が「CBD」と比べて非常に希少性が高く、これまでに十分な研究が行われていないことが関係しています。
次に、違法性の観点から説明すると、CBDなどの成分と同様に「CBT」は違法性が無く、所持や利用したとしても逮捕されることはありません。
また、近年様々な種類の大麻由来の成分が規制されていますが、「CBT」は「ハイになる」といった精神活性作用がないため、今後も規制される可能性は非常に低いと考えられます。
このように、「CBT」には違法性がありませんが、安全性が明らかになっていないため、今後の更なる研究に期待が高まります。
CBTが人体に作用するメカニズム
結論から言うと、「CBTが人体に対してどのように作用するか」は完全には明らかになっていません。
ただ、実は最近の研究結果から、「CBTが人体に作用するメカニズム」が少しずつ明らかになってきています。
2022年の研究では、CBTを含む複数のカンナビノイドの「カンナビノイド受容体」に対する影響が調査されました。
カンナビノイド受容体とは、カンナビノイドが作用する受容体のことであり、「CB1」・「CB2」の2種類が人体には存在しています。
研究の結果、CBTは「CB1」に間接的に作用することで、様々な効果・効能を発揮する可能性が示唆されました。
また、この研究では、CBTのカンナビノイド受容体である「CB2」に対する影響は明らかになりませんでした。
CBTが人体に作用するメカニズムには、未だ不明のことも多いため、安全性と同様に今後の更なる研究で明らかになることが期待されます。
CBTの種類
CBTと同じカンナビノイド成分である「THC」は、僅かな構造の違いによって、「デルタ-9 THC」や「デルタ-8 THC」など複数の種類に分類されます。
実は、CBTも合計9種類に分類することができ、中でも「CBT-C(カンナビシトラン)」と呼ばれる種類が特に注目を集めています。
なぜなら、この「CBT-C(カンナビシトラン)」は、大麻以外の植物から発見された唯一のカンナビノイドだからです。
また、「CBT-C(カンナビシトラン)」は、CBDの前駆物質である「CBDA」から生成されるとも考えられており、非常に興味深い成分となっています。
CBTに期待される効果
ここでは、CBTに期待される効果を3つご紹介したいと思うので、CBTが含まれている製品を利用したいと考えている方は参考にしてみてください。
乳がんに対する効果
CBTは過去の研究から、「乳がん」に対して有効なのではないかと考えられています。
「乳がん」とは、乳房に悪性の腫瘍ができる疾患であり、最近では約9人に1人が発症すると言われています。
2021年の研究では、「CBT」と「従来の薬物治療」の乳がんに対する抑制作用を比較する実験が行われました。
ちなみに、この実験では、タモキシフェンと呼ばれる「エストロゲン受容体拮抗薬」が利用されました。
実験の結果、タモキシフェンに比べて、CBTは乳がんをより効果的に抑制する可能性が示唆されました。
また、2020年に行われた他の研究でも、CBTがホルモンの活性を抑制することで乳がんを予防することが示唆されています。
このように、CBTは乳がんに対して有効であることが示唆されており、今後更なる研究が行われることが期待されます。
緑内障の治療効果
緑内障とは、眼圧が高まることで視神経が傷つき、視野が狭くなったり、部分的に見えなくなったりする疾患のことです。
CBTは過去の研究から、そんな「緑内障」に対しても治療効果が期待されています。
1984年に「Mahmoud Elsohly」によって行われた研究では、うさぎに「CBT」を投与することで、眼圧に対する効果が評価されました。
その結果、CBTを投与された投与された「ウサギ」は、眼圧が低下したことが報告されました。
この研究は動物を用いた研究ですが、CBTが緑内障の症状を軽減するのに役立つことが結論づけられています。
THCの精神活性作用を緩和する効果
上記でも説明したように、CBTには「THC」にあるような「ハイなる」といった精神活性作用がないことが分かっています。
それどころか、実は過去の研究から、「THC」の精神活性作用を緩和する効果が期待されています。
実際に、2007年にカルフォルニアの研究所で行われた研究では、CBTには、THCの精神活性作用を防ぐ可能性があることが示唆されています。
具体的には、CBTは人体に対して一種の「解毒剤」として作用し、THCが精神活性作用を引き起こすために必要な化学プロセスを阻害すると考えられています。
CBPとは?
CBDやCBN・CBGといった成分が注目を集めている中、最近「CBP」と呼ばれる成分が注目を集め始めていることを皆さんはご存じでしょうか?
「CBP」とは、簡単に言うと、タイの大麻産業グループである「PACCAN(パッカン)」によって開発された新種の合成カンナビノイドのことです。
合成カンナビノイドとは、人為的に化学合成によって製造された「人工的な大麻成分」のことです。
ここでは、CBPの「安全性・違法性」・「効果」などを解説したいと思うので、是非最後までご覧ください。
CBPの安全性と違法性
まず、「安全性」についてですが、「PACCAN」の発表によると、「CBP」は「 GMP PIC/S」の基準にしたがって製造されていることが明らかになっています。
「GMP PIC/S」とは、医薬品の国際的な製造および品質保証基準を促進し、調和させることを目的とした国際的組織のことです。
ただ、この基準は製造工程に関する内容のため、成分自体の安全性は未だ明らかになっておらず、摂取することで副作用を引き起こす可能性も考えられます。
実際に、「PACCAN」も「CBP」によって、腹痛や胃痛・アレルギー性皮膚炎反応、気道の炎症などが引き起こされる可能性もあると発表しているので、摂取量などには注意が必要となります。
次に、違法性についてですが、現段階では「CBP」には違法性が無く、使用や所持をしたとしても捕まることはありません。
しかし、日本では、精神活性作用がある成分は規制される傾向があるため、「キマる」ような精神活性作用をもつとされる「CBP」も今後規制される可能性は高いと考えられます。
CBPの効果
次に「CBPに期待される効果」についてですが、「PACCAN」は、
- 睡眠障害/不眠症
- ストレス
- 不安
- 慢性の痛み
- 摂食障害・食欲
などに対して効果が期待できる可能性があることを発表しています。
このことから、今後更なる研究が行われることで、「CBP」の持つ医療的有用性が明らかになることが期待されます。
ただ、個人的な意見としては、「CBP」に関する情報はまだまだ少ないため、臨床試験等から発表されるまでは、安全性や効果が確認されている「CBD」の利用をおすすめします。
HHCPMとは?
上記の説明から、「CBP」の「安全性や違法性」・「効果」などについてお分かり頂けたと思います。
ここでは、「CBP」と同様に注目を集めている「HHCPM」という成分について解説したいと思います。
HHCPMの特徴
HHCPMとは、「ヘキサヒドロカンナビホロールメチルエーテル」の略称であり、CBPと同じ合成カンナビノイドの1つです。
この成分は、「HHCP(ヘキサヒドロカンナビホロール)」と呼ばれる大麻成分を「メチルエーテル化(化学合成)」することで製造されます。
ちなみに、「HHCP」は2024年の1月に指定薬物として扱われており、現在は違法な成分として扱われています。
また、「HHCPM」は、「HHCP」などの合成カンナビノイドと同様に、一部では「キマる」・「ハイになる」といった精神活性作用があるとも言われています。
HHCPMの安全性と違法性
まず、「安全性」についてですが、「HHCPM」は研究がほとんど行われておらず、安全性は明らかになっていません。
そのため、多量に摂取したりすることで、人体に対して重篤な副作用を与える可能性もあるので、利用することはあまりおすすめできません。
次に、「違法性」についてですが、「HHCPM」は「CBP」と同様に現段階では規制されておらず、利用や所持したとしても、捕まることはありません。
ただ、上記でも説明したように、日本では精神活性作用をもつ「カンナビノイド成分」は規制される傾向にあります。
このことから、精神活性作用を持つ「HHCPM」も今後規制される可能性は高いのではないかと考えられます。
安全性ならCBDアイソレートがおすすめ
皆さんの中には、上記で紹介した「CBT」や「CBP」・「HHCPM」を利用しても大丈夫かと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論から言うと、「CBT」や「CBP」・「HHCPM」は安全性が明らかになっていないため、安全性の観点から利用することはおすすめできません。
もし、安全性を重要視したいのなら、安全性が明らかになっている「CBD」のみを含む「CBDアイソレート」を利用することをおすすめします。
ちなみに、薬剤師の私が販売しているCBDカプセルの「ちるねる」も、CBDアイソレートとなっているので、気になった方は是非チェックしてください。
CBDアイソレートカプセル「ちるねる」
今回は、「CBT」や「CBP」・「HHCPM」がどういった成分なのかということを解説しました。
「CBT」や「CBP」・「HHCPM」は安全性が明らかになっておらず、利用することはあまりおすすめできないことがお分かり頂けたと思います。
ここでは、薬剤師の私が販売しているCBDアイソレート「ちるねる」をご紹介したいと思いますので、是非チェックしてみてください。
安全性が高い
CBD製品の中には、土壌に存在する「化学物質」を蓄積した品質の悪い「大麻草」を原料として使用しているものもあります。
そういった「大麻草」から抽出される「CBD」を含有した製品を利用してしまうと、なんらかの健康被害を引き起こすことが考えられます。
その一方、CBDアイソレートの「ちるねる」は有機栽培された「大麻草」から抽出された「CBD」を利用しているので、安全性が他の製品と比較しても非常に高くなっています。
安全性の高い製品を利用したいという方は、「ちるねる」を一度利用してみることをおすすめします。
業界トップレベルのCBD含有量
実は、「ちるねる」は「今のCBD製品に満足できていない…」という方に非常におすすめとなっております。
なぜなら、この製品はカプセル1粒あたりに「100mg」といった業界屈指のCBDが配合されているからです。
実際に「ちるねる」の利用者からは、「満足感をこれまでにないくらい得ることができた!」といったお声を頂いております。
そのため、「今のCBD製品に満足できていない…」という方は、「ちるねる」を是非とも一度使用してみることをおすすめします。
手に取りやすいお手頃価格
「ちるねる」は、CBDを必要とする人のことを考え、市販のCBDカプセルと比べ、非常にお手頃な価格で販売しています。
具体的には、「ちるねる」は「CBD1mg」の値段が「4.5円」となっており、業界トップクラスのコストパフォーマンスを誇っています。
また、現在「ちるねる」が大変好評なため、「お得な定期プラン」を行っております。
対象は、「ちるねる(オリーブオイル.Ver)」で、単品で購入するのに比べ、最大3,500円お得に購入できます!
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お客様の声
PCAT(カンナビノイド医療医療患者会)とは
おうめ薬局と薬剤師・荒川快生はCBD100mgカプセルの提供等を通じてPCAT(カンナビノイド医療患者会)の活動を応援しています。
参考文献
- Studies on the Constituents of Hemp Plant (Cannabis sativa L.) Part 3. Isolation of a Gibbs-positive Compound from Japanese Hemp
- Pharmacology of Minor Cannabinoids at the Cannabinoid CB1 Receptor: Isomer- and Ligand-Dependent Antagonism by Tetrahydrocannabivarin
- Cannabinoids in glaucoma II: The effect of different cannabinoids on intraocular pressure of the rabbit
- Induced Fit Docking and Automated QSAR Studies Reveal the ER-α Inhibitory Activity of Cannabis sativa in Breast Cancer
- Antibody-catalyzed oxidation of delta(9)-tetrahydrocannabinol
- SAFETY DATA SHEET