CBN(カンナビノール)は、2021年頃に国内で流通が拡大し、オイルやグミ、ベイプなど様々な製品に使用されてきました。
そんなCBNですが、2026年6月1日から指定薬物に指定されることをご存じでしょうか?
本記事では、「CBN規制の概要」や「患者・事業者が継続して利用・販売をするために必要な手続き」について解説しています。
CBNを利用している患者様や、販売している事業者様はぜひ最後までご覧ください。

日本薬剤師研修センター研修認定薬剤師
日本臨床カンナビノイド学会認定登録師
所属学会:日本薬理学会、日本緩和医療薬学会、日本在宅薬学会、日本臨床カンナビノイド学会
今回のCBN規制の概要と今後について
「利用患者・販売事業者が取るべき行動」を解説する前に、まずは「CBN規制の概要や今後」について解説したいと思います。
CBNは2026年6月1日から指定薬物に指定

CBNは、薬事審議会指定薬物部会において、「精神毒性を有する蓋然性が高く、保健衛生上の危害が発生するおそれがある物質である」と判断されました。
これにより、2026年6月1日からCBNは指定薬物に指定され、CBNを含む製品の製造・輸入・販売・所持・使用等が原則禁止となります。
規制の背景には、2025年7月にCBNクッキーを食べたことが原因とされる転落事故が報道されたことなどがあり、安全性への懸念が高まったことが挙げられます。
規制に対しては様々な意見が寄せられ、パブリックコメントの募集などが行われましたが、3月18日の公示により規制が確定しました。
認定を受ければ、継続して利用・販売が可能
規制されるCBNですが、利用患者は「正規用途者」として認められれば、6月1日以降も継続して利用が可能です。
ここでいう「正規用途者」とは、以下の2つを満たす人を指し、認定には診断書等の提出が必要になります。
- CBNによって生活の質が改善しており、他に代替できる治療法がない
- CBN製品を使用する必要性があると医師から診断を受けている
一方、販売事業は誓約書等の提出により、6月1日以降も販売や輸入・製造が可能です。ただし、販売が可能な消費者は正規用途者本人または代理人のみになります。
【利用患者向け】手続きの流れや必要書類を解説
ここでは、CBN利用患者の手続きの流れや、手続きに必要な書類について解説したいと思います。
CBN利用患者の手続きの流れ

まず医療機関を受診し、医師から「診断書」を発行してもらいます。診断書は厚生労働省が示している所定のフォーマットでの作成が必要です。
次に、患者自身で「医療等の用途に係る報告書」および「学会等への意見書発行依頼書」を作成します。
準備した書類(診断書・報告書・意見書発行依頼書)は控えを保管したうえで、返信用封筒を同封し、厚生労働省へ郵送します。
その後、厚労省が学会等へ意見書の作成を依頼し、その内容をもとに医療上の必要性について審査が行われます。
審査の結果、認められた場合は確認書が交付され、患者はその確認書を販売事業者に提示することでCBN製品を購入できます。4月17日を過ぎて書類が到着した場合、確認書の交付まで時間がかかるため、お早めに郵送することをおすすめします。
なお、確認書には有効期限(翌々年12月31日まで)があるため、継続して利用する場合は更新手続きが必要です。
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手続きに必要な3つの書類
①診断書
診断書はオンライン診療によって診察をしている医師であれば、オンラインでも診断書の発行が可能です。
【記入例】

①:疾患名に制限はなく、医師が医学的に必要と判断した症状であれば対象となります。不眠症や不安症等の疾患も記載可能であり、原因不明の疼痛などの診断名が明確でない症状でも記載可能です。
②:これまで受けてきた治療内容について記載。具体的には、いつ頃からどのような治療や投薬を行ってきたかなど、経過が分かる情報が求められます。
③:複数の治療や薬剤を試したものの、十分な改善が認められなかった状況を記載。
④:使用しているCBN製品の名称、摂取量、使用方法などの情報に加え、CBNを使用する必要性や、使用による状態の変化などを記載。
②医療等の用途に係る報告書
こちらは、CBNを医療目的で使用する必要性を説明するための申請書類です。
【記入例】

①:使用するCBN製品の具体的な情報を記載。
②:現在の症状や診断名を記載。
③:CBNが必要である理由を具体的に記載。
④:CBNをいつから使用しているかを記載。
⑤:現在の使用方法や今後の使用予定などを記載。
⑥:こちらは記入例と全く同じ内容を記載することをおすすめします。
③学会等への意見書発行依頼書
「学会等への意見書発行依頼書」は、第三者機関(学会・研究班)にCBN使用の妥当性を確認してもらうための依頼書です。
こちらは、氏名や住所・電話番号などの個人情報のみの記載となります。
【記入例】

継続利用を検討している人には「Medical CBN プロジェクト」
「Medical CBN プロジェクト」は、制度変更後もCBNの継続使用を希望する方に向けて、必要な情報と手続きサポートを提供するプロジェクトです。
制度変更に関する情報は複雑で、何を確認し、どのように進めればよいか判断に迷う場合もあるため、正確な情報提供と現実的なサポート導線の整備を行っています。
具体的には、制度変更の内容や継続使用に必要な考え方を案内するほか、必要に応じて診断書の発行を行う医療機関の案内や、診断書取得に関する手続きサポートも行っています。
制度変更後の対応や継続利用の手続きに不安がある場合は、全体像を確認する際の1つの選択肢となるでしょう。
「Medical CBN プロジェクト」の詳細はこちら
【販売事業者向け】手続きの流れや必要書類・注意点を解説
ここでは、販売事業者の手続きの流れや、手続きに必要な書類・注意点について解説したいと思います。
販売事業者の手続きの流れ

まず営業所ごとに、所定のフォーマットを用いて「販売等誓約書」を2部作成します。
次に、販売形態に応じて必要書類を準備します。患者へ販売する場合は確認書の写しを、他の販売事業者へ販売する場合は確認印付き販売等誓約書の写しを入手します。
また、施行日前からCBN製品の在庫を保有している場合は、「半期報告書」の作成が必要です。
準備した書類(販売等誓約書2部、必要書類の写し、該当する場合は半期報告書)は控えを保管したうえで、返信用封筒を同封し、営業所の所在地を管轄する麻薬取締部へ提出します。
その後、提出内容が確認され、問題がなければ確認印が押印された販売等誓約書が返送されます。この確認印付き誓約書を受領することで、CBN製品の販売が可能になります。
販売開始後は、患者の確認書および本人確認書類を確認したうえで販売を行い、帳簿の作成や在庫管理を行う必要があります。
加えて、半期ごとに在庫数量を報告する義務があり、確認印付き販売等誓約書は立入検査時に提示できるよう適切に保管する必要があります。
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手続きをする上で作成が必要な2つの書類
販売等誓約書とは、CBNを医療用途の範囲内で適切に管理・販売し、定期報告などの義務を遵守することを麻薬取締部に誓約する書類です。
こちらには、主に事業者情報・販売目的などに関する記載が必要です。
一方、半期報告書とは、一定期間におけるCBN製品の在庫の増減状況を報告する書類です。
半期報告書には、CBN製品の在庫数や期間中の入手・販売・廃棄数量などを記載します。
【販売等誓約書の記入例】

【CBNを含有する製品の保有量に係る半期報告書の記入例】

CBN製品を6月1日以降に販売する際の注意点
CBNは指定薬物に該当するため、CBN製品の販売方法には制限があります。
まず、店舗で販売する場合は、店頭に製品を陳列することはできません。販売は、確認書を持つ患者から求めがあった場合に、適切に本人確認を行ったうえで提供する形となります。
また、一般向けのウェブサイトでの販売も認められていません。誰でも閲覧できるECサイトに掲載することは広告に該当する可能性があるため、取り扱いには注意が必要です。
ウェブサイトでの販売を行う場合は、対象者以外の目に触れない形で管理することが求められます。
このように、CBN製品は通常の健康食品等とは異なり、不特定多数に向けた販売や表示が制限されているため、制度の趣旨に沿った販売方法を行う必要があります。
まとめ
CBNは2026年6月1日から指定薬物に指定され、原則として製造・輸入・販売・所持・使用が禁止されます。
ただし、医療等の用途として認められた場合に限り、所定の手続きを行うことで継続して利用・販売が可能です。
利用患者は診断書等を提出して確認書の交付を受ける必要があり、販売事業者は販売等誓約書の提出や在庫管理などの対応が求められます。
制度変更後も継続して利用・販売を行うためには、正確な情報をもとに必要な手続きを理解し、適切に対応することが重要です。
患者様で継続利用を検討している人は、「Medical CBN プロジェクト」の利用もご検討ください。
【参考資料】
- 厚生労働省.(2026, March 18).CBNの指定薬物の指定について.https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/other/CBN_shitei.html