最近、CBDは「リラックスできる」・「ストレス緩和」などの効果があるということから話題を集めています。
しかし、皆さんの中にも「CBDの摂取量の目安は?」と疑問を感じている方は多いのではないでしょうか。
そこで、今回は薬剤師である私が、「CBDの摂取量の目安」や「適切な摂取量を見つけるポイント」について解説したいと思います。
本記事を読むことで、CBDの摂取量の目安や摂取量の計算方法などが分かるので、是非最後までご覧ください。
そもそもCBDとは?
CBDとは、大麻草やオレンジの皮など植物から抽出される「カンビナノイド」という化学成分の1つです。
CBDが大麻の成分であることから「やばいのでは?」と感じる方は多いと思いますが、CBDは安全性が高い成分であり、違法性はありません。
実際にCBDは、WHO(世界保健機関)にも安全性の高さが認められており、日本を含めた多くの国々で合法的に扱われています。
同じ大麻成分で規制対象となっているのは「THC(Tetra Hydro Cannabinol」)」であり、「酩酊状態」「陶酔」「多幸感」「幻覚」「幻聴」を引き起こすとされています。
近年、CBDに対する研究は世界各国で行われており、CBDは世界中から医療や健康分野への活用が望まれています。
CBDの1日の摂取量の目安は?
結論から言うと、CBDの1日の摂取量の目安は20〜200mgと言われています。
しかし、実はCBDの適切な摂取量は人によって異なるため、この目安はあまり当てにすることはできません。
ここでは、CBDの摂取量に個人差があることについて詳しく解説したいと思いますので、是非参考にしてみてください。
CBDの摂取量は決められていない
結論から言うと、CBDの摂取量は明確に決められていません。
なぜなら、CBDはサプリメントであり、医薬品のように用量を明記することが薬機法で禁止されているからです。
サプリメントの表示に関する指針では、摂取量は1日の目安量を記せば良いことになっています。
そのため、CBDを含むサプリメントの商品ラベルには通常目安のみが記載されており、利用する最適な摂取量は分かりにくくなっています。
加えて、CBDは「使用目的」や「体格や体質」・「利用する際の体調」・「摂取方法」によって体感に大きく個人差がでると言われています。
CBDの先進国である欧米でも統一した見解はなく、CBDの摂取量に正しい答えはありません。
「最適なCBD摂取量は人によって変化し、幅がある」ということが結論となります。
適切な摂取量は人によって違う
上記の説明からも分かるように、CBDの体感に個人差がでる原因としては、「体格や体質」・「利用する際の体調」・「摂取方法」が関係しています。
ここでは、個人差が出る要素として挙げられる「体質」・「体重」・「体調」・「摂取方法」がどのように摂取量に影響するのかということを解説します。
体質
お酒を例にとると、お酒を全く飲めない方や「ザル」のように底なしに飲める方まで色々な方がいらっしゃいますよね。
これには、お酒の体内での作用、つまりお酒の消化管からの「吸収率」や「代謝(分解)」の度合いに個人差があることが関係しています。
CBDもお酒と同様に、消化管からの「吸収率」・「代謝(分解)」のされ方が人によって大きく違います。
この体内でのCBDやお酒の作用は、「生体利用率(バイオアベイラビリティ)」と呼ばれています。
たとえ同じ体重換算で同量のCBDを摂取しても、生体利用率が違うので、人によって効果の現れ方や持続時間も違ってきます。
さらに、この生体利用率は、その日の体調や食事内容など色々な要因にも影響を受けるため、日によっても適切な摂取量は若干変化すると言われています。
体重
体重が重いほど、CBDの適切な摂取量は多くなる傾向があります。
これは普段の食事にも言えることであり、食事量も大人と子どもでは必要な量に差があり、一般的には体重に比例した量の食事を食べています。
体重が関与しているのは、食べ物だけでなく、薬物、アルコール、毒物など、代謝(分解)の対象となるすべての成分です。
臨床試験などで、薬剤の使用量を体重1kgあたりの量で表記しているのも、それが理由です。
CBDの使用量を検討するときは、自身の体重を考えて、体重1kgあたりの量で計算しましょう。
体調
CBDは摂取する際の体調によって、適切な摂取量が違います。
これには、CBDは「エンド・カンナビノイド・システム(ECS)」を介して、身体に作用することが関係していると言われています。
ECSとは、血圧や血管・心拍・体温などの体の機能のバランスを整えようとする仕組みの一つです。
例えば、気温が高くても体温が外気に合わせて変化せず、ほぼ36℃に保たれているのは、このECSの働きも関与しています。
CBDは、ECSの状態に応じて作用して効果を発揮するので、健康であれば体感はあまり得られず、逆に体調がすぐれない時には少しの量でも体感を得やすくなるでしょう。
実際に、昼夜逆転や寝不足・ストレスを抱えている方ほど、CBDを使用した際に少量で効果を実感できたと言われることが多いです。
CBDの摂取方法によっても違う
適切な摂取量は、CBDの摂取方法によっても違います。
CBDは主に経口摂取・舌下摂取・吸引摂取の3つの方法で摂取されており、吸収率は以下のとおりです。
- 経口摂取 (カプセル・グミ・キャンディ・チョコレート・クッキー):10%前後
- 舌下摂取 (オイル):20%前後
- 吸引摂取 (リキッド・ワックス):40%前後
舌下摂取や経口摂取は、肝臓の代謝を受けずに全身に運ばれるため、経口摂取よりも吸収率は高いとされています。
また、CBDは脂溶性(油に溶けやすい性質)なので、脂質の多い食事と一緒に摂取すれば、CBDの吸収率を高めることが期待できます。
実際に2019年の論文でも、空腹時に比べ脂質の多い食事を食べた場合は、CBDの吸収率が約4倍であったと報告されています。
CBDカプセルやグミやチョコレートを利用している方は、脂質の多い食事と一緒に摂取することを推奨します。
適切な摂取量を見つけるポイント
CBDの適切な摂取量は明確には決まっておらず、個人差があるため、自分にとっての適切な摂取量を見つける必要があります。
では、適切な摂取量を見つけるには、具体的にはどうしたら良いのでしょうか?
ここでは、適切な摂取量を見つけるためのポイントを2つご紹介します。
少しずつ摂取量を増やし、体感をメモする
適切な摂取量を見つけるには、CBDを少量から利用し、ノートなどに体感をメモすることがおすすめです。
使用するCBD製品や環境、条件を整えると、状況や体感のモニタリングがしやすいです。
具体的には以下のような工夫を行い、CBDを摂取することをおすすめします。
- 予想外の影響が出ても困らないような休みの日に行う
- 1日に1~3回、時間を空けて使う
- 落ち着いた雰囲気で音楽を流しながらリラックスできる環境をつくる
- できる限り、同じ商品を継続して利用する
体感が違う理由や得やすい条件を知る手がかりとなるため、可能であれば、CBDを摂取した時間帯や効果のピーク、持続時間、体調などもメモしておきましょう。
CBDの摂取量は、1日あたり5〜100mgでもいいですが、個人的にはCBDを100mg以上を摂取しても問題はないと考えています。
CBDの増量を行う場合は体重1kgあたりCBD1mg(体重50kgならCBD50㎎)で行うことを推奨しています。
体感をモニタリングすることで、自分の適切な摂取量が見つかると思うので、試行錯誤しつつ、最適なCBDの使用量を見つけましょう。
CBDを利用する目的を明らかにする
CBDには、「二相性」という特徴があり、低用量では「覚醒作用」、高用量では「鎮静作用」があると考えられています。
この特徴から、CBDの量を考えずに摂取してしまうと、求めている効果と真逆の効果が現れてしまう可能性があります。
そのため、CBDを利用する際にはCBDを利用する目的を明らかにすることが重要となります。
適切な摂取量は人によって違いますが、例えば、眠気を感じたくない場合はCBDを10〜20mgなど少量から摂取するのが良いでしょう。
反対に、CBDで眠気を得たい場合は、CBDを高用量である50〜200mg以上摂取することを推奨します。
このように、利用目的を明らかにすると、目的に合った適切な摂取量が見つけやすくなるので、利用目的を明確化した上で利用しましょう。
CBD製品ごとの摂取量の計算方法
CBDの適切な摂取量を見分けるポイントはお分かりいただけたと思いますが、CBD製品ごとの具体的な摂取量の計算はどのようにすればいいでしょうか?
ここでは、CBD製品ごとの摂取量の計算方法を紹介しますので、是非皆さんも参考にしてみてください。
CBDオイルの摂取量
CBDオイルの各濃度に含まれているCBD量と1滴におけるCBD量は、以下のとおりです。
CBD濃度 | 用量(ml) | CBD(mg) | 1滴のCBD(mg) | 100mg摂取するのに必要な滴数 |
40% | 10 | 4,000 | 約17 | 6 |
30% | 10 | 3,000 | 約13 | 8 |
20% | 10 | 2,000 | 約8 | 12 |
10% | 10 | 1,000 | 約4 | 24 |
※10mlは240滴で計算、一般的に1滴のCBD量は製品によって違う
CBD濃度40%のオイル1滴のCBD(mg)量は以下の式で算出されます。
10mlのCBD(mg)量/10mlの滴数=4,000/240=16.66
CBDを1日に100mg取るためには、それぞれの濃度で何滴必要なのかを、上記の表の一番右の列に示しています。
例えば、CBD濃度40%のオイルでは1日に100mg摂取するのに6滴必要ですが、濃度10%のオイルでは24滴必要となります。
このように、CBDを高用量を摂取する場合は高濃度の方が便利ですが、微調整は難しいと言えるでしょう。
CBDリキッドの摂取量
CBDリキッドの各濃度に含まれているCBD量と1吸いにおけるCBD量は、以下のとおりです。
CBD濃度 | 用量(ml) | CBD(mg) | 1吸いのCBD(mg) | 100mg摂取するのに必要な吸い数 |
90% | 1 | 900 | 約3 | 33 |
60% | 1 | 600 | 約2 | 50 |
30% | 1 | 300 | 約1 | 100 |
10% | 1 | 100 | 約0.33 | 300 |
※1mlは300吸いで計算
CBD濃度90%のリキッド1吸いのCBD(mg)量は以下の式で算出されます。
1mlのCBD(mg)量/1mlの吸い数=900/300=3
CBDを1日に100mg取るためには、それぞれの濃度で何吸い必要なのかを上の表の一番右の列に示しています。
例えば、CBD濃度90%のリキッドでは1日に100mg摂取するのに33吸い必要ですが、濃度10%のリキッドでは300吸い必要となります。
吸う回数を少なくして効果を得たい場合は、高濃度のリキッドが便利ですが、少しずつ効果を得たい場合には低濃度のリキッドが良さそうです。
CBDグミ・カプセルの摂取量
CBDグミやカプセルは、1粒におけるCBD含有量が商品ラベルやパッケージなどに明記されているので、CBDオイルやリキッドとは違い計算をせずに使用できます。
一般的なCBDグミやカプセルは、1粒に約25〜50mgのCBDを含んでいます。
CBDグミやカプセルは、CBDの特有の土っぽい風味が薄く、美味しく摂取できるので初心者の方にぴったりです。
また、CBDグミやカプセルは見た目が普通のお菓子やサプリメントと変わらず、手軽に摂取できるため、子供や未成年でも利用しやすくなっています。
ただ、CBDカプセルと違い、CBDグミは完全に特有の苦味を感じないわけではないので、苦手意識を感じる可能性もあります。
個人的には、CBD特有の苦味を一切感じないCBDカプセルがおすすめなので気になった方は是非利用してみてください。
CBDの摂取量を増やす際の注意点
適切な摂取量を知るためにCBDを少しずつ増量する中で、どこまで増量して良いか分からないといった方はいらっしゃいませんか?
ここでは、CBDの摂取量を増やす際の注意点を2つ紹介するので、是非参考にしてみてください。
CBDの過剰摂取に注意する
上記では、自分の適切な摂取量を知るためには、CBDを少しずつ増量することが大切であることを説明しました。
しかし、CBDの摂取量を増やす際には、過剰摂取に注意する必要があります。
ここでは、CBDの過剰摂取に注意する理由を2つ解説します。
副作用が起こる可能性がある
安全性の高いCBDですが、過剰に摂取することで、
- 眠気
- お腹が緩くなる
- 喉の渇き
- 肝機能障害
などの副作用が稀に引き起こされることがあると言われています。
また、CBDオイルに含まれるMCT(ココナッツ)オイルも過剰に摂取することで、腹痛やお腹が緩くなる場合があるため注意が必要です。
CBD製品を使用する中で副作用を感じた際は、CBDの摂取量を減らす、もしくは摂取を一度やめるなどして様子を見るようにしましょう。
ただ、CBDの副作用が起こる可能性は低く、WHO(世界保険機関)にも症状の程度が軽いことが認められているので、過度に心配する必要はありません。
逆に効果が弱くなる可能性もある
普通に考えれば、CBD含有量や濃度が高いほどCBDの効果も高いように思えます。
しかし、CBD単体で服用する場合、一定量以上を摂取すると、反対に効果が弱まってしまうことがあると言われています。
2015年にイスラエルで行われた研究でも、CBDは一定の量まで効果が高くなりましたが、その量以上を摂取すると、反対に効果が弱まったと報告されています。
ただ、普通にCBDを摂取している場合に、この現象が起こる可能性は低いと考えられるので、必要以上に心配することはありません。
実際、CBDを主成分としたエピディオレックスも、用量が10 mg/kg/day(50kgの人では500mg)と高いですが、有効的な治療手段になっています。
一部の医薬品との併用を避ける
日本臨床カンナビノイド学会副理事で内科医の正高佑志先生によれば、アピキサバン(エリキュース)、リバーロキサバン(イグザレルト)を服用している方のCBD摂取は控えるようにお話されています。
ただ、1日のCBD摂取量が2mg/kg以下であれば、上記2つ以外の医薬品と一緒に摂取しても、「相互作用」は起こらないと考えられています。
そのため、体重が60kgの方は1日のCBD摂取量が120mg以下、体重が80kgの方は1日の摂取量が160mg以下であれば、CBDを医薬品と一緒に併用しても問題ないと言えます。
しかし、CBDを多量に摂取し過ぎると医薬品との「相互作用」により、薬の効果が弱まったり、薬が効き過ぎて逆に副作用となることがあるため、注意が必要です。
特に、グレープフルーツジュースと一緒に服用してはいけないと言われている下記の薬との併用は相互作用の可能性があるので注意しましょう。
- 抗凝固薬(ワルファリン)
- 抗血小板薬(シロスタゾール、クロピドグレル)
- 降圧薬(ジルチアゼム)
- 抗てんかん薬(クロバザム、バルプロ酸ナトリウム)
- 抗うつ薬(エスシタロプラムシュウ酸塩)
- その他代謝経路に関わる薬剤(CYP2C19、CYP3A4)
上記の医薬品以外でも副作用が出現する可能性があるため、持病があったり、医薬品を服用したりしている場合は、必ず使用前にCBDに詳しい医師・薬剤師に相談しましょう。
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PCAT(カンナビノイド医療医療患者会)とは
おうめ薬局と薬剤師・荒川快生はCBD100mgカプセルの提供等を通じてPCAT(カンナビノイド医療患者会)の活動を応援しています。