天然成分である「CBD」は、美容や健康に対しても効果が期待されており、日本でも若年層を中心に人気を集めています。
ここ数年で、オイルやカプセルなど様々なCBD製品が発売されていますが、最近では「アイソレート」と呼ばれる種類のCBD製品が注目を集めています。
今回は薬剤師である私が、「アイソレートがどういったCBD製品か」ということやメリット・デメリットなどについて詳しく解説していきたいと思います。
そもそもCBDとは？
CBDとは、植物の大麻草に含まれる「カンナビノイド」と呼ばれる天然成分の1つです。
CBDには「ハイなる」ような精神活性作用がないことが分かっており、WHO（世界保険機関）にも安全性が確認されています。
大麻草に含まれる「CBD」ですが、違法性は無いことが分かっており、日本でも合法的に利用することができます。
また、CBDは過去の研究から人体に対しても多くのメリットを与えることが分かっており、様々な疾患に対しても有用性が期待されています。
実際に海外では、CBDを原料とした「Epidiolex（エピディオレックス）」と呼ばれる抗てんかん薬が使用されています。
現在日本では、医療用大麻が制限されていますが、厚生労働省は2022年9月、医療用大麻を解禁する方針であることを発表しました。
2023年10月の臨時国会において医療用大麻としての使用や大麻の栽培に向けた議論がおこなわれ、大麻取締法の改正案として提出される見込みとなっています。
そのため、今後日本でも、医療用大麻が解禁されることにより、てんかんを含めた様々な疾患に対してCBDを含んだ医療用大麻製剤が使用されることが期待されています。
CBDアイソレートとは？
「アイソレート」とは、含まれる成分によって分類したCBD製品の種類分類の1つです。
ここでは、「アイソレートがどういった製品か」ということを簡単にご説明します。
CBDアイソレートは3種ある製品分類の1つ
CBD製品は含まれている成分によって、主に以下の3つに分類することができます。
- （CBD）アイソレート
- ブロードスペクトラム
- フルスペクトラム
大麻には、100種類以上のカンナビノイド（CBD・THC・CBN・CBGなど）やテルペンやミネラルなどの成分が含まれています。
CBDアイソレートとは、大麻からCBDのみを抽出し、その他の成分が含まれていない純粋なCBD製品のことを指します。
他にもCBNアイソレートやCBGアイソレートといった表現がなされることがありますが、この場合にはCBNのみ、CBGのみが含まれている、といった意味となります。
また、アイソレートはパウダー状の製品が多くなっていますが、オイルに溶かした液体状の製品やカプセル状の製品も販売されています。
気軽に摂取できるなどの理由から、個人的にはカプセル状の製品がおすすめなので気になった方は是非利用してみてください！
CBDアイソレートの効果と人体に作用するメカニズム
アイソレートは摂取することで、含まれているCBDのリフレッシュなどの様々な効果を期待できます。
上記で紹介したアイソレート以外の2種類のCBD製品はCBDの効果に加えて、含まれている他の成分の効果も期待することができます。
CBDは主に人体に存在する「CB1」・「CB2」受容体に作用することで、様々な効果を発揮すると考えられています。
これらの受容体にCBDが作用する一連の流れは「ECS（エンドカンナビノイドシステム）」と呼ばれています。
さらに、CBDは「5-HT1A 」や「GPR55」などの複数の神経受容体にも作用することが分かっており、上記以外の効果も期待されています。
CBDアイソレートは違法ではない
結論からいうと、CBD成分自体が日本で規制されていないため、CBDのみを含んでいる「アイソレート」を利用しても違法にはなりません。
CBDは大麻由来の成分ですが、「ハイになる」ような精神活性作用が無く、安全性が高いため合法的に利用できます。
その一方、大麻草の主成分である「THC」は、ハイになるような精神活性作用があることから、日本では法律によって規制されています。
そのため、ブロードスペクトラムやアイソレートと違い、THCを含むフルスペクトラムは違法であり、日本では利用することができません。
何かの間違いで、フルスペクトラムを所持や譲渡・譲受をしてしまうと、刑事罰に問われ5年以下の懲役を科されるので注意が必要です。
CBDアイソレートと他のCBD製品の違い
先程の説明から、「アイソレートがどういった製品か」ということがお分かり頂けたと思います。
では、他のCBD製品と何が違うのでしょうか？
ここでは、他のCBD製品を紹介すると共に、アイソレートとの違いについて解説したいと思います。
ブロードスペクトラム
上記でも説明したように、CBD製品は含まれる成分によって3種類に分けることができ、ブロードスペクトラムはその中の1つになります。
この製品は、その大麻草に含まれる「THC（違法成分）」のみを取り除いており、アイソレートと同様に、日本でも合法的に利用することができます。
また、ブロードスペクトラムには「アントラージュ効果」を期待することができます。
「アントラージュ効果」とは、大麻草に含まれる複数の成分が相互に作用することで、効果を高める現象のことです。
そのため、ブロードスペクトラムは、CBDを単体で摂取するよりも更に強い効果を実感することができます。
フルスペクトラム
フルスペクトラムとは、大麻草の全成分を含んだCBD製品のことであり、他の2種類と違いTHCも含まれています。
このCBD製品は、複数の成分を含んでいるため、「アントラージュ効果」が期待できます。
しかし、上記でも説明したように違法成分である「THC」を含んでいることから、日本では利用・購入することはできません。
稀に日本で「フルスペクトラム」と表記されている製品が販売されていますが、その製品にはTHCが含まれていないため、心配する必要はありません。
CBDアイソレートのメリット
上記で紹介した3種類のCBD製品は含まれている成分によって、それぞれ異なった特徴があるとされています。
ここでは他のCBD製品と比較しながら、アイソレートを利用するメリットを3つご紹介します。
安全性が高い
1つ目のメリットとして、安全性が高いことが挙げられます。
先程説明したように、アイソレートに含まれるCBDは、WHO（世界保健機構）によって安全性が高いことが認められています。
さらに、CBDは2018年に、WADA（世界アンチ・ドーピング機構）によって禁止薬物リストから除外されました。
WADAとは、全世界の公正なドーピング防止活動の促進やドーピングの根絶を目的としている国際機関のことです。
この禁止薬物リストから除外されたのはCBDのみであり、他のカンナビノイド（CBNやCBG・CBCなど）は認可されていません。
このように、アイソレートは安全性が高いことが分かっており、実際に国内でもスポーツ選手にも利用されています。
値段が安い
2つ目のメリットとして、他の種類のCBD製品よりも値段が安いことが挙げられます。
アイソレートは、基本的にブロードスペクトラムの約2〜3分の1の値段で購入することができます。
また、1mgあたりの平均的な値段を比較してもCBDリキッドは2円程、ワックスは3円程ですが、アイソレートパウダーは1円程と安くなっています。
そのため、コストを抑えてCBDを使用したい方は、アイソレートを利用することをおすすめします。
飲食物に混ぜて摂取できる
3つ目のメリットとして、CBDアイソレートはパウダー状が多いため、飲食物に混ぜることで摂取できることが挙げられます。
アイソレートは無味無臭のため、他のCBD製品と比べて、大麻草特有の苦味や風味がありません。
そのため、飲み物や食べ物に混ぜても、味を変えることなく摂取することができます。
大麻草特有の風味が苦手な方やオイルやベイプなどで摂取しにくいといった方は、試しにアイソレートパウダーを飲食物に混ぜて摂取してみましょう。
CBDアイソレートのデメリット
アイソレートのメリットについてお分かり頂けたと思いますが、反対にどのようなデメリットがあるのでしょうか？
ここでは、アイソレートのデメリットを2つご紹介します。
強い効果を期待できない
まず、1つ目のデメリットとして、ブロードスペクトラムよりも強い効果が期待できないことが挙げられます。
ここでは、アイソレートに強い効果を期待できない理由を2つ紹介します。
アントラージュ効果が期待できない
アイソレートは純粋なCBDしか含んでいないため、「アントラージュ効果」を期待することができません。
一方、CBD以外にCBGやCBNなどの複数の成分を含んでいる「ブロードスペクトラム」には「アントラージュ効果」を期待することができます。
そのため、もしアイソレートで十分な効果を感じられない場合は、ブロードスペクトラムを利用することをおすすめします。
釣鐘効果がある
CBDには一定の摂取量を超えると、かえって効果が弱まる「釣鐘効果」という特徴があることが分かっています。
「Pharmacology & Pharmacy」の論文では、CBDの効果は一定の摂取量まで効果が高まることが明らかになりました。
しかし、CBDを一定量以上を摂取すると、かえって効果が下がることが明らかになりました。
この「釣鐘効果」は、CBDとその他の大麻草由来の成分と一緒に摂取することで解決することができることが過去のイスラエルの研究で分かっています。
ただ、釣鐘効果は一般的な摂取量で起こる可能性が非常に低いため、過度に心配する必要はありません。
個人的には、CBDを100mg〜摂取していっても問題はないと思っていますが、量を増やす際にはCBD1mg/1kg（体重）で増やしていくことをおすすめします。
他の成分の効果が得られない
2つ目のデメリットとして、他の成分の効果が得られないことが挙げられます。
大麻草には、CBD以外の成分（CBN・CBG・テルペンなど）が含まれており、それぞれ異なった効果が期待されています。
例えば、CBGには神経保護作用や食欲増進作用、CBNには睡眠の補助や鎮痛作用などが期待されています。
また、芳香成分である「テルペン」には、血圧を下げる働きやリラックス作用などが期待されています。
これらの成分をCBDと一緒に摂取することで上記のような効果に加え、アントラージュ効果を期待することができます。
ただ、アイソレートは他のカンナビノイドやテルペンを含まないため、アレルギー反応のリスクも低くなるといった利点もあります。
CBDアイソレートを購入・使用する際の注意点
安全性の高いアイソレートですが、実際に購入・使用する際には、どういったことに注意すれば良いのでしょうか？
ここでは、アイソレートを購入・使用する際の注意点を3つご紹介します。
第三者機関の検査の有無を確認する
最近では粗悪なCBD製品も出回っているため、購入する際には第三者機関の検査の有無を確認することが重要です。
第三者機関では、THCなどの違法物質、農薬や重金属などの危険物質が混入していないかの検査が行われています。
実際に、海外では粗悪なCBD製品の利用によって、不整脈・意識喪失などの健康被害が起こっているため、第三者機関の検査の有無は非常に重要な要素になります。
また、第三者機関では、
- 表記通りの濃度であるかどうか
- CBD以外の成分が含まれていないか
などの検査も行われているため、安全性を重視している方でも安心して利用することができます。
近年、第三者機関の検査は多くの企業で行われているため、購入前にホームページなどでチェックすることをおすすめします。
妊婦や授乳中の方は使用を避ける
CBDは、妊娠中・授乳中に対する研究がほとんどなく、母子にどのような影響を与えるか明らかになっていないため、使用を避けることをおすすめします。
実際に、医療品規制・食の安全を責務とする「アメリカ食品医薬品局（FDA）」は、CBDを妊娠中・授乳中に使用しない事を推奨しています。
そもそも、安全性が確認された医薬品でも、妊娠中・授乳中に服用することはリスクが高く、医師でも処方を避ける傾向にあります。
CBDも同様に高い安全性が容認されていますが、母子共にどんな影響があるかわかっていないため、無難に使用を避けましょう。
車の運転前の使用を避ける
CBDを多量に摂取すると稀に眠くなることがあるので、運転前に摂取することで事故に繋がる可能性があります。
2023年の研究では、CBD（300mg）とプラセボ（偽薬）を被験者21名に投与することで経過を観察する実験が行われました。
その結果、CBDを投与された被験者には、統計的有意差はないものの、軽度の運転能力低下が認められました。
CBDの摂取によって、全ての人が眠くなるわけでは無いですが、初心者の方や高濃度の製品を利用している方は注意が必要です。
これらのことから、運転事故を防ぐため、慣れるまでは就寝前に利用することをおすすめします。
CBDアイソレートカプセル「ちるねる」
今回は「アイソレートがどういったCBD製品なのか」ということについて解説しました。
「アイソレート」とは、含まれる成分によって分類したCBD製品の種類分類の1つということがお分かり頂けたと思います。
ここでは、薬剤師の私が商品化したアイソレートカプセル「ちるねる」をご紹介したいと思います。
安心の国内製造
現在、日本では様々な種類のCBD製品が流通していますが、中には海外で製造されたCBD製品も販売されています。
海外で製造されたCBD製品は、国内で製造されたCBD製品と違い、違法成分であるTHCが混入している可能性が否定できません。
その点、「ちるねる」は安全性の高い国内工場で製造されており、第三者機関による検査もしっかりと行われております。
さらに、薬剤師である私が製造工場まで足を運び、製造過程をチェックしているので、品質や安全性において非常に強い自信があります。
実際に、その安全性や品質の高さから「ちるねる」は、「カンナビノイド医療 患者会（PCAT）」に所属している患者さん達にも利用して頂いております。
「安全性が高く、高品質なアイソレート製品を利用したい方」は、「ちるねる」を利用してみてはいかがでしょうか。
業界トップレベルであるCBD「100mg」を配合
「CBDの効果が思ったように感じられない…」という悩みを抱えている方はいませんか？
あなたがそういった悩みを抱えているなら、「ちるねる」は魅力的な商品となっています。
なぜなら「ちるねる」には、カプセル1粒当たりに「100mg」という業界トップレベルのCBDが配合されているからです。
実際に「ちるねる」を利用頂いた方からも「これまでに無い高い満足感を得ることができた」という声を頂いております。
「現状のCBD製品に満足できていない」という方は、是非一度「ちるねる」を使用してみましょう。
CBDカプセル「ちるねる（オリーブオイル.Ver）」も発売中
「ちるねる（オリーブオイル.Ver）」は、通常の「ちるねる」と違いキャリアオイルにオリーブオイルを利用しています。
オリーブオイルはCBDと相性が良く、一緒に摂取することで吸収率を高めることが期待されています。
さらに、従来と同様に、1粒当たりにCBD100mgを配合しているため、高い満足感を得ることも期待できます。
- 今までにない満足感を実感したい
- 安全性の高いCBD製品を利用したい
- 1回で高用量のCBDを摂取したい
といった方は是非ご利用ください！
お客様の声
PCAT(カンナビノイド医療医療患者会)とは
おうめ薬局と薬剤師・荒川快生はCBD100mgカプセルの提供等を通じてPCAT(カンナビノイド医療患者会)の活動を応援しています。
参考文献
- Overcoming the Bell‐ShapedDose‐Response of Cannabidiolby Using Cannabis Extract Enrichedin Cannabidiol
- The Effects of Cannabidiol on the Driving Performance of Healthy Adults: A Pilot RCT
