近年、日本では「ファスティング」や「ケトジェニック・ダイエット」など様々な体重を落とす方法が注目を集めています。
そんな中、SNSやネット広告などで「脂肪便ダイエット」という体重を落とす方法を耳にすることが増えてきています。
皆さんの中にも、「脂肪便ダイエットって本当に効果があるの?」と疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は薬剤師の私が、「脂肪便ダイエットは体重を落とす効果があるのか」ということを解説したいと思います。
本記事を最後まで読むことで、「脂肪便ダイエットに関する正しい知識」を身につけることができると思うので、是非最後までご覧ください。
SNSや広告などで見る「脂肪便ダイエット」とは?
SNSやネット広告などで目にする「脂肪便ダイエット」ですが、どういった方法なのでしょうか?
ここでは、「そもそも脂肪便とはどういったものなのか」ということや、「脂肪便ダイエットの概要」について解説したいと思います。
そもそも脂肪便とは?
脂肪便とは、簡単に言うと、過剰に脂肪分が含まれた便のことを指します。
脂肪便の特徴としては見た目が白っぽく、ベタベタとしており、水に浮くといったことなどが挙げられます。
脂肪便が引き起こされる主な原因としては、
- 脂質が多い食べ物の摂りすぎ
- 慢性膵炎や膵臓がんなどの膵臓疾患
- 胆石や胆汁の分泌障害
- クローン病やセリアック病などの消化器疾患
などが挙げられます。
また、「過度のアルコール摂取」や「日常的なストレス」などが原因で起こる場合もあるとされています。
脂肪便ダイエットの概要
ここでは、SNSや広告などで目にする「脂肪便ダイエット」の概要について説明したいと思います。
結論から言うと、この方法は肥満の原因となる「脂肪便」をサプリメントなどを飲むことで出し、体重を落とすというものだとされています。
実際、私が確認した脂肪便ダイエットの広告では、「太っている人は腸に脂肪便が溜まっている」・「脂肪便をサプリで出せば、一週間で体重が11kg減少した」といった内容が記載されていました。
ただ、SNSを利用している方の中には、「脂肪便ダイエットはデマ」といったことを発信している方もいらっしゃいました。
以下では、どちらが正しいのかということを医学的観点から解説したいと思います。
脂肪便ダイエットは効果がある?嘘?本当?
上記でも説明したように、「脂肪便ダイエットは痩せる・痩せない」といった、2つの意見で分かれています。
では、どちらの意見が本当は正しいのでしょうか?
脂肪便ダイエットには痩せる効果が無い
結論から言うと、SNSや広告などで目にする「脂肪便ダイエット」には痩せる効果はありません。
というのも、医学的な観点から見ると、脂肪便は「消化不良」や「臓器の機能低下」によって起こるもので、肥満とは全く関係がありません。
そのため、SNSや広告などで目にする「太っている人は脂肪便が溜まっている」・「脂肪便を出せば体重が落ちる」といったことは全てデマ情報と言えます。
SNSや広告などでは、「脂肪便ダイエットで〇〇kg減少した!」という記載もありますが、医学的根拠は皆無のため、鵜呑みにしないようにしましょう。
ちなみに、脂肪便が慢性的に出ている場合は、膵臓や小腸などの消化組織に問題がある可能性が高いため、かかりつけの医師・薬剤師に相談することをおすすめします。
宿便ダイエットにも本質的に痩せる効果はない
実は近年、「脂肪便ダイエット」と似た「宿便ダイエット」というものが注目を集めています。
この方法は、腸の壁にへどろのようにこびりついた「宿便」をサプリや下剤などで出すことで体重を落とす方法であると言われています。
確かに、宿便を体外に出すことで、水分などが便と一緒に排出され、一時的に体重が減少することはありますが、本質的な「痩せ」につながっているわけではありません。
さらに、下剤を利用して「宿便」を継続的に出そうとすることは、本質的な痩せにつながらないだけでなく、脱水の危険もあるため、必ず医師の診察を受けながら服用することをおすすめします。
ちなみに、腸管は、常に便を肛門の方へ送り出している(蠕動運動している)ため、医学的観点では、腸管にヘドロのようにこびりつく「宿便」は存在しません。
ただし、腸管が何らかの原因で詰まってしまうことがあります。
その場合は腸閉塞など重大な疾患の可能性が高く、すぐに救急を受診してください。
ダイエット効果を謳っているサプリには注意が必要
ネット上では、「脂肪便・宿便をドバドバ出して体重が大きく減少する」といった効果を謳ったサプリメントが多くみられます。
しかし、上記でも説明したように、脂肪便は太っている方の体重と関係はないため、脂肪便を出したところで急速に痩せることはありません。
また、仮に宿便を体外に出したとしても、体重が減少するのは一時的なため、本質的に痩せる効果はありません。
実際、そのようなサプリメントを摂取した人の多くが、「体重を落とす効果が感じられなかった」ということを報告していることが見受けられます。
このように、体重を落とす効果を謳っているサプリは誇大広告である可能性が非常に高いため、購入する際は注意することをおすすめします。
薬剤師推奨のダイエット茶「からだ痩せ茶」がおすすめ
ここまでの説明から、脂肪便ダイエットには本質的に痩せる効果がないことがお分かり頂けたと思います。
ただ、皆さんの中には「食事制限や運動をして痩せるのは無理かも…、もっと楽に痩せたい!」といった方がいらっしゃるのでないでしょうか。
そういった願望をお持ちの方には、ここでご紹介するダイエット茶の「からだ痩せ茶」がおすすめとなっています。
ここでは、ダイエット茶の「からだ痩せ茶」がおすすめな理由を3つご紹介したいと思いますので、是非検討ください。
お茶を飲むだけだから、挫折しにくい!
「運動」や「食事制限」を伴うダイエットは、「つらい」・「時間が取れない」などの理由で挫折してしまう方が多くいます。
しかし、「からだ痩せ茶」は飲むだけで、肥満の原因となる「糖」の吸収を抑えるサポートをしてくれるため、無理なく続けることができます。
実際に、「からだ痩せ茶」のユーザーの93.5%が定期購入を続けており、挫折せずに使用し続けています。
「食事制限なしで体重を維持したい」・「運動なしで好きなものを楽しみたい」という方は、ぜひ一度「からだ痩せ茶」を試してみることをおすすめします。
さらに、「からだ痩せ茶」には「ギムネマ」や「プーアル茶」など、8つのサポート成分が含まれています。
コストパフォーマンスが良い
「からだ痩せ茶」をおすすめする理由の1つに、その優れたコストパフォーマンスがあります。
具体的には、1日あたり「137円」という価格で利用でき、市販のペットボトル健康茶よりも経済的です。
さらに、現在お試しコース(8日分)が約40%OFFの980円で提供されており、非常にお得に始められます。
送料も無料なので、「コスパ良くダイエット茶を試してみたい」と考えている方は、ぜひ以下のバナーから詳細をチェックしてみてください。
安全性が高い
「からだ痩せ茶」は、20年以上にわたりダイエットの相談をしてきた薬剤師の森さんが監修しているため、その安全性は非常に高いです。
さらに、「からだ痩せ茶」はお客様に安心してご利用いただけるよう、「GMP認定を受けた工場」で製造されています。
GMP認定工場とは、原材料の入荷から製造・出荷までの全過程で製品が安全に製造され、一定の品質が保たれるよう管理されている工場のことです。
また、利用を開始した方は「ダイエットプロフェッショナルアドバイザー」や「健康管理士」など、専門家によるサポートも受けられるため、安心して続けることができます。
意図的に脂肪便を作ってダイエットは可能!
上記では、「脂肪便ダイエットは間違った方法」であることを解説しました。
しかし、ネットなどで言われている脂肪便ダイエットと混同されがちですが、実は「意図的に作り出した脂肪便を出す」方法に関しては効果が期待できます。
これは一体どういったダイエット方法なのでしょうか?
ここでは、「意図的に作り出した脂肪便を出す」減量方法をやり方や注意点と共に解説したいと思いますので、気になった方は是非チェックしてみてください。
医薬品(脂肪吸収阻害薬)を利用する
「意図的に脂肪便を出す」減量方法は、脂肪吸収阻害薬を利用することで行うことができます。
有名な脂肪吸収阻害薬としては、「ゼニカル」や近年話題となっている「アライ」などが挙げられます。
これらの薬には、「オルリスタット(Orlistat)」という成分が含まれています。
具体的には、この成分が、食事中の脂肪が腸から吸収されるのを防ぎ、便(脂肪便)として排出します。
この「オルリスタット(Orlistat)」の効果によって、摂取されるカロリー量が減少し、結果的に体重減少に繋がるとされています。
実際に2019年の研究によると、脂肪吸収阻害薬オルリスタットを使用した被験者は、プラセボを使用したグループに比べて有意に体重が減少したという結果が示されています。
ただ、このダイエット方法は、あくまで食事からの脂肪吸収を抑える方法であり、体の体脂肪を直接無くす薬ではない点には注意が必要です。
脂肪吸収阻害薬の副作用には注意が必要
前提として、「ゼニカル」や「アライ」などの脂肪吸収阻害薬は、人体に対して悪影響を殆ど及ぼさないと考えられています。
なぜなら、これらの脂肪吸収阻害薬は、体内にほとんど吸収されず、脂肪と共に便として排出されるからです。
その代わりに、「ゼニカル」や「アライ」などの脂肪吸収阻害作用が原因で、
- 油の漏れ
- 便を伴う放屁
- 便失禁
- 下痢・腹痛
などの薬理的副作用が起こる可能性があるので、注意が必要となります。
ちなみに、これらの薬理的副作用は、2人に1人といった確率で起こるとされるため、脂肪吸収阻害薬を利用したダイエットを考えている方は覚えておきましょう。
どのダイエット方法が安全に痩せられる?
世の中には、「カロリー制限・ケトジェニック」などの様々な痩せるための方法がありますが、どの方法が安全に痩せられるのでしょうか?
ちなみに、先程の「意図的に作り出した脂肪便を出す」減量方法は、下痢や腹痛などの副作用を引き起こす可能性があるため、完全に安全な方法とは言い難いです。
ここでは、「ファッドダイエットに対する注意点」と「安全に痩せられる方法」をご紹介したいと思います。
ファッドダイエット(fad diet)には注意が必要
ファッドダイエット(fad diet)とは、何らかの理由で急速に人気が出たが、長期的な効果や科学的根拠が不足しているダイエット方法です。
このダイエット法は、特定の食品を避ける、極端な食事制限などを行うので、健康に悪影響を及ぼす可能性が高いです。
そのため、ファッドダイエットを行うことは、身体の健康のためにはあまりおすすめできません。
具体的なものとして、「グルテンフリーダイエット」・「ケトジェニックダイエット」などが挙げられますが、それぞれが身体の健康に対して悪影響を及ぼすことが分かっています。
実際に、グルテンフリーダイエットは、セリアック病の患者以外には科学的根拠がなく、栄養素の欠乏を引き起こすリスクがあります。
一方、ケトジェニックダイエットは、体重減少やメタボリックシンドロームの改善効果があるとされていますが、肝臓や腎臓に負担をかけることが分かっています。
このように、ファッドダイエットは健康に対して悪影響を及ぼす可能性があるので、どうしても行いたい方は、医師と相談の上で行うことをおすすめします。
栄養バランスの取れた食事と適度な運動
上記では、ファッドダイエットを行うのはおすすめできないことを説明しましたが、結局どの方法が安全に痩せられるのでしょうか?
個人的には、安全に痩せたいと考えている方は「栄養バランスの取れた食事」と「適度な運動」を行うことがおすすめです。
「栄養バランスの取れた食事」は摂取することで、「空腹感の抑制」などを引き起こし、間接的な減量に繋がることが期待できます。
また、「適度な運動」を行うことは、直接的に体脂肪を減少することが期待でき、健康的な状態を保つことにも有効です。
これらのダイエット方法は単純ですが、安全に痩せることが期待できるため、体重を減らしたいと考えている方は是非行ってみてください。
質問コーナー
地中海式ダイエットはどんな効果がある?
地中海式ダイエットとは、オリーブオイルや魚・野菜・果物・全粒穀物・豆類を中心に摂取する食事法のことです。
この方法は、多くの研究で、心臓病のリスクを減らし、体重管理に役立つことが示されています。
例えば、ある研究では、地中海式ダイエットを実践することで、脳卒中による死亡率が約30%減少することが報告されています
このダイエットは、上記で紹介した「ファッドダイエット」と違い、栄養バランスが取れており、長期的に健康を維持しやすいといった特徴があります。
インターミッテント・ファスティングはどんな効果がある?
インターミッテント・ファスティング(断続的断食)とは、一定期間食事を制限する方法で、体重減少やインスリン感受性の改善などの効果が期待されています。
ある研究によれば、断食期間中のカロリー制限が体重減少と代謝健康の改善をもたらすことが示されています。
ただし、空腹感や疲労を感じることがあるため、自分に合った方法を見つけることが重要となります。
ここで紹介した「地中海式ダイエット」と「インターミッテント・ファスティング」はいずれも、個人の生活スタイルや健康状態に合わせて適応させることが求められます。
参考文献
- One-year treatment of obesity: a randomized, double-blind, placebo-controlled, multicentre study of orlistat, a gastrointestinal lipase inhibitor
- Primary prevention of cardiovascular disease in women with a Mediterranean diet: systematic review and meta-analysis
- Time-restricted feeding improves blood glucose and insulin sensitivity in overweight patients with type 2 diabetes: a randomised controlled trial
- Intermittent Fasting and Its Effects on Weight, Glycemia, Lipids, and Blood Pressure: A Narrative Review