CBD(カンナビジオール)とは?大麻じゃないの?CBDの効果について薬剤師が解説

「CBDってなに?」

「大麻の成分って聞いたけどCBDって違法じゃないの?」

最近よく聞くようになってきたCBDという言葉。

友人に勧められたものの、大麻の成分って聞くし、なんか怖い!

そんなあなたに、日本臨床カンナビノイド学会認定登録師・薬剤師の荒川がCBDについて解説します!

この記事でわかること・CBDとは
・THCとは
・CBDは違法じゃない
・大麻とは

【CBDサプリメント5つを比較!】薬剤師が選び方のポイントや注意点を解説

CBDとは

CBD

CBDとはカンナビジオール(CannaBiDiol) という成分の略称です。

大麻草に含まれている、130種類以上のカンナビノイドという化合物の内の一つです。

CBD

の医薬品である、Epidiolexが難治性てんかん(レノックスガストー症候群・結節性硬化症・ドラべ症候群)の患者さんに対して臨床治験が行われています。

治療薬として欧米では医師から処方される形で 等に効果があることが知られ、現在世界中で研究が盛んに行われています。

摂取に当たっては安全性がとても高いことから近年、世界中で研究が盛んに行われています。

欧米では既に小児の結節性硬化症難治性てんかんに対してエピディオレックス(EPIDIOLEX®)というCBDを99%含有した医薬品が利用されています。

一般的な医薬品では効果が期待できず、CBDでしか効果を得られない患者さんにとっては何物にも代えがたい成分となっています。

THCとは

THC

大麻草に含まれるCBD以外の主なカンナビノイドにはTHC ( テトラヒドロカンナビノール(厳密にはΔ9-THC ))という成分があります。

精神活性作用 ( 多幸感・陶酔感等 ) 、俗にいう「ハイになる」「ブリブリする」というような体感をもたらし、違法成分として日本では取り締まりの対象となっています。

THC以外でTHCに類似した分子構造を持ち精神活性作用を持つ成分が厚生労働省の指定薬物部会にて指定薬物として規制を受ければ取り締まりの対象となります。

有名なところでは2022年3月にHHC ( ヘキサヒドロカンナビノール )が、2023年8月4日にはTHCH (テトラヒドロカンナビヘキソール )などがTHCと類似した精神活性作用を示すとして「指定薬物」に指定され所持等が禁止されました。*⁶*⁷

しかし、THC自体にも薬効が存在し、2023年に発表された論文の一つではアルツハイマー型認知症を「改善」させる効果がある可能性が示されました。

それ以外にも多くの疾患に対して効果がある可能性が理解されつつあり、諸外国においては医療用大麻を合法化している国が多くなってきました。

CBDは違法?

結論、大麻草の成熟した茎や種のみから抽出・製造されたCBDは違法ではありません

厚生労働省麻薬取締部の見解によれば、大麻草の成熟した茎や種子のみから抽出・製造されたCBDを含有する製品は大麻取締法(現: 麻薬及び向精神薬取締法・大麻栽培規制法)上の「大麻」ではないため違法ではありません。1

2023年6月16日、内閣府が経済財政運営と改革の基本方針2023 ( いわゆる骨太の方針 ) を発表しました。

この骨太の方針では「大麻に関する制度の見直し」や「大麻由来医薬品の利用等」について触れられています。

2023年12月、大麻取締法が改正され、大麻草に含まれる成分は麻薬及び向精神薬取締法、大麻栽培規制法により管理されることになりました。

( 経済財政運営と改革の基本方針2023 https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/honebuto/2023/2023_basicpolicies_ja.pdf )

大麻とは

Cannabis sativa L.
Cannabis sativa L.

「⼤⿇」とは、学名でカンナビス・サティバ・エル(Cannabis sativa L.)といい、アサ科の⼀年草で雌雄異株の花を咲かせる高等植物です。

大麻草には4種類の亜種が存在し、それぞれTHCとCBDの配合濃度に違いがあります。

米国では一般的にTHC濃度が0.3%以下のものをヘンプ(HEMP)と表記し、THC濃度が0.3%を超えるものをマリファナ(MARIJUANA)として区別しています。

2018年度農業法の改正によって産業用大麻(HEMP)の大規模栽培が認めらました。

( 日本貿易振興機構,JETROによる2019年米国における地域・分析レポート https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2019/b8d83bbb6e70770a.html )

これに伴い、日本においても大麻草の茎と種子由来のCBDが輸入されるようになり、近年のCBD産業が勃興するきっかけとなりました。

【参考資料】

*1:Anxiolytic effects of endocannabinoid enhancing compounds: A systematic review and meta-analysis

*2:Cannabidiol in Anxiety and Sleep: A Large Case Series

*3:Cannabidiol as a treatment for arthritis and joint pain: an exploratory cross-sectional study

*4:Epilepsy and cannabidiol: a guide to treatment

*5:CBD製品の大麻非該当性の確認について

*6:危険ドラッグの成分6物質を新たに指定薬物に指定 ( 令和4年3月指定薬物部会 )

*7 : 危険ドラッグの成分2物質を新たに指定薬物に指定 ( 令和5年7月指定薬物部会 )

ご注意

ご注意

当Webサイトに掲載している大麻やその成分等の論文・研究結果に関する内容は 当社の扱っている商品と直接的な関係を証明するものではありません。
現在当社が取り扱っている商品は分類上、食品です。

  1. CBD製品の大麻非該当性の確認について ↩︎
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