近年、大麻成分の1つである「CBN」は医療・美容など様々な業界から注目を集めており、日本でもオイルやベイプなどとして販売されています。
そんな「CBN」は「キマる」・「ハイになる」・「ブリブリになる」といった噂を聞くことが増えてきています。
今回は薬剤師である私が、「CBNはキマる・ブリブリ・ハイになるのか」ということを解説したいと思います。
また、記事の後半では、「CBNとCBDはどっちがいいのか」ということも解説したいと思いますので、気になった方は是非最後までご覧ください。
そもそもCBNとは?
CBNとは、Cannabinol(カンナビノール)の略称であり、CBDと同じく大麻草に含まれる「カンナビノイド成分」の1つです。
CBNは、CBDと違い安全性に対する研究が十分ではなく、現段階では人体に対する安全性は明らかになっていません。
ただ、カナダの「InMed Pharmaceuticals」社による動物実験では、CBNが「中枢神経」に対して有害事象が引き起こされなかったことが報告されており、安全性が高いのではないかと考えられています。
また、CBNは過去の研究から、
- 睡眠のサポート
- 痛みの緩和
- 炎症の緩和
- 抗菌作用
- 食欲増進(マンチ)作用
- 緑内障の治療
- 骨の成長の促進
などの効果が期待されています。
このように、CBNの人体に対する安全性は明らかになっていませんが、様々な効果が期待されているため、医療での活用が期待されています。
CBNはキマる?ブリブリ・ハイになる?
CBNが大麻草に含まれる成分であることから、「キマったり、ハイになったりするのでは?」と考える人は多いのではないでしょうか?
実際にネット上で、CBNと検索すると「キマる」・「ハイになる」・「ブリブリ」などの言葉が出てきます。
ここでは、CBNを摂取すると「キマる」・「ハイなる」・「ブリブリなる」のかどうかを解説したいと思いますので、気になった方は是非チェックしてみてください。
CBNでキマる・ハイになる・ブリブリになることは無い
そもそも「キマる」・「ハイになる」・「ブリブリになる」という言葉は、危険薬物などを摂取した際に起こる「陶酔作用(強い精神活性作用)」を意味します。
大麻成分の中で、このような「陶酔作用」を引き起こす成分として「THC(テトラヒドロカンナビノール)」が挙げられます。
CBNは「THC」が酸化・分解されることで形成されますが、THCのような「キマる」・「ハイなる」・「ブリブリになる」といった「陶酔作用」を引き起こさないと考えられています。
実際に、1975年に行われた研究の中でも、CBNにはTHCのような「陶酔作用」がないことが結論づけられています。
ただ、CBNも弱い精神活性作用があるとされており、一部ではTHCの約10分の1の精神活性作用を引き起こすと言われています。
CBNでTHCのようにキマったりしない理由
CBNの元となる「THC」は、脳にあるCB1受容体に「アゴニスト(活性化物質)」として作用することで、「キマる・ブリブリ・ハイになる」といった陶酔作用を起こすと考えられています。
CB1受容体とは、脳や脊髄などの中枢神経に分布している受容体で、「カンナビノイド」が結合することから「大麻受容体」と呼ばれています。
CBNもCB1受容体に「アゴニスト」として作用するため、人体に対して精神活性作用を引き起こすとされています。
ただ、THCと違い、CBNはCB1受容体に部分的にしか結合できないため、上記でも説明したように精神活性作用はTHCと比べて弱いと考えられています。
そのため、アメリカではCBNは、THCのような「キマる・ハイになる・ブリブリ」といった陶酔作用はありませんが、CBD以上の精神作用があると考えられています。
CBNでキマる・ブリブリ・ハイになると言われている理由
CBNで「キマる」・「ハイになる」・「ブリブリになる」と言われている理由としては、以下の2つが考えられます。
- 元となる成分がTHCだから
- CB1への結合親和性がTHCの1/4であるという論文が発表されているから
まず、1つ目についてですが、CBNの元なる成分が「THC」であるため、THCと同様の陶酔作用があると誤認されていることが考えられます。
次に2つ目についてですが、1997年の論文にて、CBNはCB1受容体に対してTHCの1/4の結合親和性があるという発表が行われたことが理由として考えられます。
この発表から、CBNにはTHCの1/4の陶酔作用があると勘違いしてしまい、CBNで「キマる」・「ハイになる」・「ブリブリになる」と思う人が一定数いると考えられます。
ただ、実はカンナビノイドのCB1受容体に対する結合親和性の高さと陶酔作用の有無には関係ありません。
そのため、CB1受容体に対する結合親和性が高いからといって、「ハイになったり」・「キマったり」することはないのです。
マンチ効果は期待されている
皆さんの中に、「弱くても精神活性作用があるなら、マンチ効果(食欲増進効果)はあるのでは?」と考えている方はいませんか?
結論から言うと、CBNは過去の研究から、マンチ効果(食欲増進効果)が期待されています。
実際2021年の研究では、CBNを投与されたラットには、食事の総量に大幅な増加が見られたことが報告されています。
さらに、この研究ではラットの摂食時間の増加を通じて、CBNが完食行動の増加を促進したことも示唆されました。
この研究結果は、CBNに「マンチ効果(食欲増進効果)」があることを示唆しており、現在使用されている食欲増進薬の代替となることが期待されます。
CBNは違法性がある?
ここまでの説明から、CBNには弱い精神活性作用があるが、THCのような「キマる」・「ハイになる」・「ブリブリになる」といった陶酔作用がないことがお分かり頂けたと思います。
ここでは、そんな「CBN」に「違法性があるのか」ということを解説したいと思います。
CBNには違法性はない
CBNの元となるTHCは、「陶酔作用・乱用性」があることから「精神依存、耐性」がついてしまうとされており、日本を含めた東アジアの国々や中国では違法成分として扱われています。
このようなことから、「THCから形成されるCBNも違法なのでは?」と考える方も多いのではないでしょうか?
結論から言うと、CBNは現在日本では規制が行われておらず、合法で使用できます。
そのため、CBNを含む製品を「所持・使用・譲渡」したとしても、THCと違い逮捕される可能性はありません。
ただ、最近では「THCから形成される成分かつ、弱い精神活性作用もある」ため、「CBNもいつか違法になるのではないか」と噂されています。
大麻使用罪の影響を受ける可能性がある
現段階では合法の「CBN」ですが、今後新設される「大麻使用罪」の影響を受ける可能性が危惧されています。
大麻使用罪とは、これまでの「大麻取締法」と違い、新たにTHC成分の使用自体に罰則を与える法律のことです。
CBNが大麻使用罪の影響を受ける可能性がある理由としては、CBNを高用量を摂取した場合に薬物検査においてTHCの陽性反応を示す場合があるからです。
実際に2020年の研究でも、高濃度のCBNを摂取した場合に、THCの薬物検査で陽性反応を示すことが報告されています。
そのため、大麻使用罪の施行後、CBN製品を多量に摂取した場合、尿検査(イノムアッセイ)で陽性になり、有罪となる可能性もゼロではありません。
このように、大麻使用罪が新設されると、大麻使用の抑止力になる一方で、CBNの摂取による誤認逮捕のリスクなどが考えられるため注意が必要となります。
CBDとCBNはどっちがいい?
日本で注目を集めているカンナビノイドとして、「CBN」の他に「CBD」が挙げられます。
CBDもCBNと同様に、医療・美容など様々な業界から注目を集めており、日本を含めた世界中の国々で利用されています。
では、実際CBDとCBNどちらを利用するのがいいのでしょうか?
ここでは、「CBDとCBNの違い」と「CBDとCBNはどっちがいいのか」ということを解説したいと思います。
CBDとCBNの違い
ここまで「CBNでキマるのか」ということについて解説していきましたが、名前の似ている「CBD」とは何が違うのでしょうか。
まず、精神活性作用の有無についてですが、CBDはCBNと違い、精神活性作用がないとされています。
CBDに精神活性作用が無いのは、CBDが「CB1」受容体に結合した際に、アンタゴニスト(阻害物質)として作用することが原因として考えられます。
次に、CBDとCBNは期待される効果が異なります。
具体的には、CBDはリラクゼーションなどの効果が期待されていますが、CBNは「食欲増進(マンチ)作用」や「緑内障の治療」・「骨の成長の促進 」などが期待されています。
これらの期待される効果の違いは、CBNとCBDの人体に作用するメカニズムが異なることが原因で起こると考えられています。
また、CBNは希少性が高いため、これまでに実施された研究が少なく、上記でも説明したように人体の安全性に対する科学的根拠が十分ではありません。
その一方、CBDは2011年の研究でも、高用量のCBD(1,500mg/日)を慢性的に摂取した場合に、人体に対して悪影響を及ぼさなかったことが報告されています。
安全性ならCBDがおすすめ
上記で紹介したように、CBNは、CBDと違い、人体に対する安全性は完全には明らかになっていません。
そのため、高用量のCBNを摂取した際に、人体に対して重度の副作用が起こる可能性もゼロではありません。
もしあなたが、安全性を重要視している方ならば、安全性が高いことが判明している「CBD」のみを利用することがおすすめです。
実際、CBDの安全性の高さは「WHO(世界保健機関)」や「WADA(アンチドーピング機構)」などの国際的な機関にも認められています。
CBDを利用する場合、個人的にはカプセルタイプのCBD製品を利用することがおすすめなので、利用を始めたいと考えている方は是非チェックしてみてください。
CBDカプセル「ちるねる」
本記事では、「CBNはキマる・ブリブリ・ハイになるのか」ということや、「CBNの違法性」・「CBNとCBDはどっちがいいのか」ということを解説しました。
CBNは摂取したとしても、「キマる・ブリブリになる」「ハイになる」ということは無いことがお分かり頂けたと思います。
また、CBNには違法性が無いということや、安全性の観点から見た場合、CBNよりもCBDを利用した方がいいということもお分かり頂けたと思います。
ここでは、薬剤師の私が製品化したカプセルタイプのCBD製品「ちるねる」をご紹介したいと思います。
安全性が高い
市場には、農薬や化学肥料などの化学物質を吸収している低品質な「大麻草(ヘンプ)」を原料に使ったCBD製品も多く見られます。
このような「大麻草(ヘンプ)」由来のCBDを含む製品を使用すると、体内に有害物質が蓄積されることがあり、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
そのため、安全性の観点からみて、どのCBD製品を選ぶかは非常に重要となります。
そんな中、「ちるねる」は有機栽培された「大麻草(ヘンプ)」から抽出されたCBDのみを使用しています。
有機栽培とは、農薬や化学肥料を一切使用しない栽培方法であり、環境にも配慮された手法です。
安全性の高いCBD製品を求める方は、「ちるねる」をぜひ一度試してみることを強くおすすめします。
業界トップレベルのCBD含有量
現在使用しているCBD製品に満足できていない方には、「ちるねる」がぴったりと言えます。
なぜなら、この製品は1カプセルに業界トップレベルの「100mg」のCBDを配合してる商品だからです。
実際に、「ちるねる」を使用した多くの利用者から、「これまでにない満足感を得ることができた!」という声が多数寄せられています。
もし現在のCBD製品に満足していないのであれば、「ちるねる」を試してみてはいかがでしょうか。
高用量なCBDが配合された「ちるねる」は、他の製品では得られない満足感を提供し、あなたの期待に応えてくれると思います。
オリーブオイルを配合した「ちるねる」も発売中
「ちるねる(オリーブオイル.Ver)」は、現在販売されている「ちるねる」とは異なり、「MCT(ココナッツ)オイル」ではなく「オリーブオイル」を使用しています。
「オリーブオイル」を採用している理由は、オリーブオイルとCBDの相性が良く、CBDの吸収率を向上させる効果があるためです。
また、現在販売されている「ちるねる」と同様に、1カプセルにCBD「100mg」を配合しており、強い満足感が期待できます。
「強い満足感を得たい」や「強い効果を実感したい」とお考えの方は、「ちるねる(オリーブオイル.Ver)」をぜひお試しください。
手に取りやすいお手頃価格
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お客様の声
参考文献
- Cannabinol 101: The Science of Cannabinol (CBN)
- Effects of delta9-tetrahydrocannabinol and cannabinol in man
- Evaluation of Phytocannabinoids from High Potency Cannabis sativa using In Vitro Bioassays to Determine Structure-Activity Relationships for Cannabinoid Receptor 1 and Cannabinoid Receptor 2
- Cannabinol and cannabidiol exert opposing effects on rat feeding patterns
- Safety and side effects of cannabidiol, a Cannabis sativa constituent