近年「CBD」は、リラクゼーション効果があるとして、日本を含めた世界中の国々で利用されています。
そんな中、CBDとよく似た名前の「H4CBD」という成分も注目を集めています。
今回は薬剤師である私が、H4CBDの効果や安全性・副作用・違法性について解説したいと思います。
また、現在X(旧Twitter)・Instagramにて、CBDを含む大麻成分に関する情報をエビデンスを基に発信しているので、是非チェックしてみてください!
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H4CBDとは?
H4CBDとは、近年話題となっている「HHCH」と同じ合成カンナビノイドの1つです。
合成カンナビノイドとは、化学合成によって作られる人工的な大麻成分のことであり、「H4CBD」も大麻草に含まれる「CBD」を化学合成することで製造されます。
ここでは、そんな「H4CBD」の化学構造や安全性・違法性などについて詳しく解説します。
H4CBDの化学構造や製造方法
H4CBDは、CBDに「水素化」と呼ばれる化学合成を行うことで製造されており、C 21H 34O 2 という独特な構造を持つことが特徴となっています。
「水素化」では、4つの水素が原料となる「CBD」に添加されており、この製造方法は植物油からマーガリンを製造する際に使用されるプロセスと非常に似ています。
ちなみに、この製造方法は現在日本で規制されている「HHC(THCを水素化した成分)」という成分にも利用されています。
また、H4CBDには「9R H4CBD」と「9S H4CBD」の2種類がありますが、人体に存在する受容体に作用するのは「9R H4CBD」のみだと言われています。
H4CBDの安全性や副作用
皆さんの中に、「H4CBDの安全性や副作用は大丈夫なの?」と疑問を感じている方はいらっしゃいませんか?
結論から言うと、「H4CBD」は発見されて日が浅く研究の数が多くないため、「CBD」のように安全性や副作用は明確にはわかっていません。
ただ、2022年に行われた研究では、「H4CBD」はヒトの細胞に対して毒性を示さなかったことが報告されています。
この研究結果は、H4CBDには「発がん性」といった作用が無く、毒性が最小限である可能性を示唆しています。
しかし、この研究は「肺細胞」や「肝細胞」・「神経幹細胞」に対してのみ行われているため、ヒトがH4CBDを利用した際に重篤な副作用を引き起こす可能性は今のところゼロではありません。
H4CBDに期待される効果
ここまでの説明から、H4CBDの「化学構造や製造方法」・「安全性や副作用」といった基本情報がお分かり頂けたと思います。
では、H4CBDにはどういった効果が期待されているのでしょうか?
ここでは、「H4CBD」に期待される効果をエビデンスを基に詳しく解説したいと思います。
抗腫瘍作用
「CBG」や「THC」などのカンナビノイド成分は、「がん細胞」に対する「抗腫瘍作用」が期待されています。
実はH4CBDも、「抗腫瘍作用」を引き起こすのではないかと考えられています。
2006年のマウスの細胞を用いた研究では、「H4CBD」や「CBD」などのカンナビノイド成分の有用性を評価する実験が行われました。
実験の結果、H4CBDは、がん細胞を壊す作用がある「腫瘍壊死因子 (TNF-α)」 の生成を調節し、がん細胞を減少させたことが示唆されました。
また、H4CBDは「がん」の発生要因となる「活性酸素中間体 (ROI)」・「一酸化窒素 (NO)」の生成量を調節したことも報告されました。
この研究は動物実験レベルですが、H4CBDの「抗腫瘍作用」の有用性を示唆しており、今後のさらなる研究に期待が高まります。
内臓脂肪の低下
合成カンナビノイド成分である「H4CBD」ですが、実は内臓脂肪を低下させる効果も期待されています。
2023年の研究では、糖尿病を患う肥満のマウスに対してH4CBDを投与することで、有用性が評価されました。
この研究は4週間行われ、対象となるラットは200mg/kgのH4CBDを強制的に経口投与されました。
その結果、慢性的に高用量のH4CBDを投与されたラットは、グルコースの反応が改善し、内臓脂肪蓄積が大幅に減少したことが示唆されました。
この研究結果は、H4CBDが内臓脂肪に対して有用性があることを示唆しており、今後研究が進むことで新たな治療法になる可能性が期待されます。
H4CBDはキマる?
ここまでの説明から、H4CBDには「抗腫瘍作用」や「内臓脂肪の低下」といった効果が期待されていることがお分かり頂けたと思います。
ここでは、「H4CBDを摂取するとキマるのか」ということを解説したいと思うので、是非チェックしてみてください。
H4CBDはキマる可能性がある
結論から言うと、H4CBDには「キマる」ような精神活性作用を引き起こす可能性があると考えられています。
そもそも「キマる」という言葉は、アルコールや危険薬物などを摂取した際の「多幸感」や「酩酊状態」を意味します。
実際、一部のユーザーからは、H4CBDを摂取した場合には、CBDと違い「精神活性作用」を引き起こすことが報告されています。
このように、H4CBDには精神活性作用がある可能性があるため、もし利用する場合は過剰摂取を避け、慎重に利用することをおすすめします。
ちなみに、H4CBDの原料となる「CBD」には「キマる」ような精神活性作用が無いことが分かっています。
H4CBDがCBDと違いキマる理由
H4CBDは、人体に作用するメカニズムが「CBD」とは異なるため、CBDと違い「キマる」ような精神活性作用を引き起こすとされています。
CBDは、人体にある「CB1」受容体に間接的に作用するため、「キマる」ような精神活性作用を引き起こさないと考えられています。
CB1とは、中枢神経に分布する受容体のことで、大麻成分が作用することで人体に対して様々な影響を与えると言われてます。
一方、H4CBDはCBDと同様に「CB1」に作用しますが、CBDと違い直接的に作用すると考えられています。
実際に、2006年の論文では、CBDと違い、H4CBDが「CB1」に直接的に作用することで、精神活性作用を引き起こすことが示唆されています。
また、一部ではH4CBDは、CBDの100倍の強さで「CB1」に作用するとも言われていますが、科学的根拠は無いので鵜呑みにしないようにしましょう。
H4CBDには違法性があるの?
結論から言うと、「H4CBD」は2023年12月の現段階では規制されていないため、合法的に使用することができます。
しかし、実は「H4CBD」は、今後「麻薬及び向精神薬取締法」によって指定薬物として規制される可能性が非常に高いのではないかと考えられます。
なぜなら、日本では精神活性作用がある「合成カンナビノイド」は、危険薬物として規制する傾向があるからです。
実際に、精神活性作用がある「THCO」や「HHC」・「THCH」・「THCB」などの合成カンナビノイドも、過去は合法でしたが、現在は規制されています。
また、一説では、ごく稀に薬物検査で陽性反応を示す可能性もあるとも言われているため、利用することはあまりおすすめできません。
H4CBDを含んだ製品を使用しても大丈夫?
皆さんの中に、「H4CBDを含んだ製品を使用しても大丈夫なの…」といった考えをもっている方はいませんか?
ここでは、「H4CBDを含んだ製品を使用しても大丈夫なのか」といったことを解説したいと思うので、購入を考えている方は是非最後までご覧ください。
H4CBDを含む製品の使用はおすすめできない
結論から言うと、H4CBDを含んだ製品の使用はおすすめできません。
上記でも説明したように、「H4CBD」は「CBD」のように安全性や副作用は明確にはわかっていないため、ヒトが利用した際に重篤な副作用を引き起こす可能性はゼロではないと言えます。
また、H4CBDを含んだ製品は、主に個人業者によってSNSやフリマ上で多く販売されているため、粗悪な製品の可能性が高いと考えられます。
個人業者が販売する粗悪な製品には、重金属・農薬などの危険物質などが含まれている可能性があり、重篤な健康被害を引き起こすことも考えられます。
これらのことから、H4CBDを含んだ製品を使用・購入することは、できるだけ避けることをおすすめします。
安全性を重要視するならCBDアイソレート
皆さんの中に、「安全性を重視したいから、H4CBDを含んだ製品は使用したくない…」などの考えを持っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
もしあなたが、そういった考えを持っているなら、「CBDアイソレート」を使用することがおすすめとなります。
CBDアイソレートとは、安全性が高いことが分かっている「CBD」のみを含んだ製品で、H4CBDなどの安全性が不明確な成分は含まれていません。
また、この種類の製品はCBDのみを含んでいるため、安全性が非常に高く、安全性を重視している方も安心安全に利用できます。
下記では、薬剤師の私が製品化したカプセルタイプのCBDアイソレート「ちるねる」をご紹介しているのでチェックしてみてください。
CBDアイソレートカプセル「ちるねる」
今回は、H4CBDの効果や安全性・副作用・違法性を解説しました。
H4CBDは安全性や副作用が現段階では分かっておらず、今後「麻薬及び向精神薬取締法」によって指定薬物として規制される可能性が高いことがお分かり頂けたと思います。
また、H4CBDには、「抗腫瘍作用」や「内臓脂肪の低下」といった効果が期待されています。
ここでは、薬剤師の私が製品化したカプセルタイプのCBDアイソレート「ちるねる」をご紹介したいと思います。
安全性が高い
CBD製品の中には、土壌の「化学物質(農薬や化学肥料など)」を蓄積した品質の悪い「大麻草(ヘンプ)」を原料として利用しているものもあります。
そういった「大麻草(ヘンプ)」由来の「CBD」を含有した製品を利用すると、健康被害を引き起こすことが考えられます。
その一方、「ちるねる」は有機栽培された「大麻草(ヘンプ)」から抽出された「CBD」のみを利用しているので、安全性が高くなっています。
安全性の高いCBD製品を利用したいと考えている方は、「ちるねる」を一度利用してみてはいかがでしょうか。
業界トップレベルのCBD含有量
「ちるねる」は、「今使っているCBD製品に満足できていない…」といった方におすすめとなっております。
なぜなら、この製品には、カプセル1粒あたりに「100mg」という業界トップレベルのCBDが配合されているからです。
実際に「ちるねる」の利用者からは「今までにない満足感を得ることができた!」といったお声を頂いております。
そのため、「今使っているCBD製品では満足できていない」といった方は「ちるねる」を使用してみることがおすすめです。
オリーブオイルを配合した「ちるねる」も発売中
ちるねる(オリーブオイル.Ver)は、今現在販売されている「ちるねる」と違い、「MCT(ココナッツ)オイル」ではなく「オリーブオイル」を含んでいます。
「MCT(ココナッツ)オイル」ではなく「オリーブオイル」を利用している理由としては、オリーブオイルとCBDが相性が良く、CBDの吸収率を向上させられることが関係しています。
さらに、今現在販売されている「ちるねる」と同じく、CBD「100mg」を1粒に配合していて、強い満足感が期待できます。
「強い満足感を得たい」・「強い効果を実感したい」といった願いをお持ちの方は、「ちるねる(オリーブオイル.Ver)」を使用してみてください。
手に取りやすいお手頃価格
「ちるねる」はCBDを必要とする人のことを考えて、市販のCBDカプセルと比べて、お手頃な価格で販売しています。
「ちるねる」は、CBD1mgの値段が「4.5円」となっており、業界トップクラスのコストパフォーマンスとなっています。
また、「ちるねる」が大好評につき、現在お得な定期プランを行っております。
対象は、「ちるねる(オリーブオイル.Ver)」で、単品での購入に比べて、最大3,500円お得に購入できます!
「ちるねる」を定価より安く利用したいと考えている方は、是非以下のバナーから確認してみましょう!
お客様の声
CBD薬剤師の質問コーナー
CBDは安全って本当?
結論から言うと、過去の研究からCBDは安全性が高いことが分かっています。
実際に、1980年に行われた研究では、CBDを投与した被験者に、「毒性」や「重篤な副作用」が見られなかったことが報告されています。
また、世界機関である「WHO(世界保健機関)」は、CBDは忍容性が高い(副作用がほとんど無い)成分であることを認めています。
さらに、WADA(世界アンチ・ドーピング機構)もCBDの安全性の高さを承認しており、アスリート選手にも利用されています。
CBDには中毒性がある?
CBDは、長期間に渡って依存を起こすような慢性的な中毒性が無いということが分かっています。
また、一時的に多量摂取することによって起こる急性的な中毒性も無いことが過去の研究から分かっています。
実際に、2011年の臨床試験では、1日に1,500mgという高用量のCBDを摂取した場合でも、目立った悪影響が見られなかったことが分かっています。
参考文献
- Evaluation of In-Vitro Cytotoxicity, Genotoxicity and Cardiac Safety of Hydrogenated Cannabidiol on Cells Using Metabolic Assay, AMES and hERG Test
- New cannabidiol derivatives: synthesis, binding to cannabinoid receptor, and evaluation of their antiinflammatory activity
- Pseudocannabinoid H4CBD improves glucose response during advanced metabolic syndrome in OLETF rats independent of increase in insulin signaling proteins
- Safety and side effects of cannabidiol, a Cannabis sativa constituent